藤代紫水vs石岡連合
石岡連合で4番も務める・平山 登河投手
石岡商・潮来・竜ヶ崎南の3校は「石岡連合」という通称も用いて昨秋から連合チームを編成しているが、シートノック時に選手が9名しか見当たらないないので、今春の新入部員は3校共に1名もいなかったのだろうか。9名の内訳は、石岡商4・潮来3・竜ヶ崎南2となっている。連合チームといえど、シートノックを見る限り三遊間は非常に良い動きをしている。
藤代紫水の先発は背番号18の右腕・本城 慎也(3年、藤代中)。石岡連合の先発は石岡商の右腕・平山 登河(3年、玉造中)が任された。
1回表、石岡連合は金田 碧(石岡商3年、石岡中)が粘った末に四球で出塁すると、送って一死二塁のチャンスを作るが、3番・迫真人(潮来3年、鹿野中)はセンターライナー。4番・平山はセカンドフライに倒れる。
2回表、石岡連合は一死から6番・溝淵(潮来2年、鹿野中)がレフト線二塁打で出塁するが、後続が連続三振に倒れる。1対0と藤代紫水がリードして迎えた3回裏、藤代紫水が猛攻を仕掛ける。
一死から1番・若林が三塁線を破る三塁打で出塁すると、2番・柏井 健人(3年、取手二中)がセンター前タイムリーで1点。3番・菊地 航太(3年、谷田部中)は右中間二塁打で一死二、三塁。4番・塚原 達矢(3年、藤代中)の右中間二塁打で2点を追加。さらに6番・松田 祐也(2年、つくばヤング)のライト前タイムリーで1点を追加し、この回4点を奪う。(石岡連合0対5藤代紫水)
完封勝利を収めた藤代紫水・本城 慎也投手
6回裏、藤代紫水は6番・松田がセカンドエラーで出塁して盗塁。無死二塁から7番・久保田 綺竜(3年、伊奈中)のレフト前タイムリーで1点を追加する。無死一塁から8番・村野 佑希(3年、藤代中)はショートゴロゲッツーとなる。(石岡連合0対6藤代紫水)
7回裏、藤代紫水は先頭の1番・若林がレフト前ヒットで出塁すると、送って一死二塁。最後は3番・菊地が初球をライト前に運んでランナーが生還。1点を追加し7回コールドゲームが成立した。(石岡連合0対7藤代紫水)
藤代紫水で目にとまったのは3番捕手の菊地 航太だ。右打者ながら全4打席の打球方向は右へ(セカンドランナー、右中間2点タイムリー二塁打、右中間寄りのセンター前ヒット、ライト前タイムリー)。左足を高く上げるが、そこから踏み込んでも頭がブレないフォームは一際目を引いた。次回観戦する機会に恵まれれば、変化球への対応力に注視したい。また、先発した本城 慎也はスライダーが上擦ることがあるが、ストレートには力があった。
石岡連合ショートの鈴木 康平(竜ヶ崎南2年、竜ケ崎シニア)に飛んだ内野ゴロは併殺に仕留めた1本だけだったが、シートノックで感じた安定感のある守備どおり、そつなく処理できていた。また、登板した平山は無四球でしっかりと試合を作った。記録上での被安打は10本だが、外野への飛球のうちの数個は守備範囲内の打ち取ったと思われる打球がある。結果的に点差は開いてしまったが、エラーや四死球の連発で失点した訳ではなく、点差ほどのワンサイドゲームには感じられなかった。
昨秋にも県西の連合チームの試合を観たが、同じように外野守備と内外野の返球での連携が上手くいっていなかった。石岡連合は昨秋、今春と戦っているのでこの点を身をもって感じられただろう。3校が集まれるのは限られた時間しかないが、外野守備と内外野の返球の連携練習に重点的に取り組み、夏までに少しでも失点を少なくできるよう仕上げて欲しい。
(文=伊達 康)