ファミコンリミックス。WiiUのダウンロード専用ソフトで、なつかしの16本のゲームの一部分を切り出したミニゲームと、今の技術やアイデアでリミックスしたステージを遊ぶことができる。

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2013年はファミコン30周年の年でした。1983年7月15日に発売されたのですから、正確には2014年1月の今も30周年続行中です。そんな記念すべき年に、なんともおっさんホイホイなゲームが登場しました。WiiUのダウンロード専用ソフト「ファミコンリミックス」。

なつかしのファミコンゲームや、それを今の技術やアイデアを使ったリミックスステージが遊べるミニゲーム集です。

まずは登場ゲームを見てみましょう

スーパーマリオブラザーズ
ゼルダの伝説
ドンキーコング
マリオブラザーズ
バルーンファイト
エキサイトバイク
アイスクライマー
ゴルフ
クルクルランド
レッキングクルー
ドンキーコングJR.
ピンボール
ドンキーコング3
ベースボール
アーバンチャンピオン
テニス

どれもこれもファミコン世代ならやりこんだはず! もうこのタイトルを見ているだけで胸がいっぱいになりますね。

最初は、これらのゲームを使ったミニゲームを行います。出てくるステージはどれもこれも、実際のゲームの一部分を切り取ったもの。例えばスーパーマリオの1つ目は、実際の1-1を舞台にX(B)ダッシュでゴールしよう!というもの。そんなの簡単だと思いきや、密かに1回クリアしたあとの、クリボーがメットになっている1-1だったりします。

ミニゲームをクリアすると、クリアタイムに応じて☆がもらえます(1ステージ最高3つ)。この☆が一定数集まると、新たなミニゲームやリミックスステージが次々解禁されていくというわけです。

リミックスステージは、基本的なグラフィック部分は同じだけれども、シチュエーションが特殊になっていたり演出が加わっていたりします。例えば1ステージ目はスーパーマリオで「時間内に15匹の敵を倒せ」というもの。最初からスターをとって後の無敵状態からスタートするので、できる限りダッシュで多くの敵を探さなければなりません。

他にもエキサイトバイクでは、夜でライトをつけた状態で1周しろとか、マリオブラザーズで画面が拡大縮小しながら遊ぶとか、スーパーマリオで真っ暗に暗転している状態でコイン(当然?ボックスも黒くて他のと区別がつかない)を取れとか、盛りだくさんです。

これが実に面白いんですよ。今までさんざんやりこんだはずのゲームもちょっと視点を変えると新鮮です。ルイージが画面を反転した状態で、つまりは左から右ではなく右から左へ進んで1-2をクリアするところは、さんざん1-2はやりこんだはずなのに、新しいゲームをやっているような気持ちになりました。

リミックスステージを含めて、ミニゲーム1つにかかる時間はどれも1分とかからなかったりします。なので、やめ時がとても難しい。ついつい次のステージ、次のステージと遊んでしまい、そうこうしているうちに新しいリミックスステージができるようになり……新しいゲームが遊べるようになり……となっていきます。

ちなみにこのゲームは1人専用で、ゲームパッドでしか操作できないようになっています。ただ、ゲームパッドとテレビには常に同じ画面が映ります。その結果、みんなで画面を見ながらわいわいやるのもまた楽しくなっています。ファミコン世代が集まると、昔やりこんだだけについつい「おい、何をやっている。貸してみろ」とゲームパッドの奪い合いになることでしょう。この辺もどことなく昔のファミコン時代を思い出します。

ちなみに1人で遊んでいても、Miiverseでスコアを他のプレイヤーと比べることができますし、☆3つ分よりもさらに高成績でクリアすると虹色に☆が輝くというやりこみ要素もあります。ちなみにゲームを進めるとMiiverseで使えるスタンプがたくさんもらえるので、Miiverseのために遊ぶというのも手でしょう。

ちょっと注意したい点は、基本的にファミコン時代のゲームであるということでしょうか。今のゲームに比べて操作性が劣るのは、しょうがありません。でも、その部分もかなり再現しているので、少し操作しづらいと感じる部分はあるでしょう。それと、中にはリミックスステージで「これはちょっと手抜きじゃないの」と思えるようなところもあったりします。

でも、1500円という安さと、何よりもおっさんホイホイのラインナップ。お手軽に遊べるミニゲーム集ということで、WiiUを持っている人は買っても損はしないのではないでしょうか。元のゲームをやりこんでない人でも、画面にヒントが表示されたり、最初に操作デモを見ることもできるので安心です。是非、なつかしの名作にどっぷり浸ってください。
(杉村 啓)