6秒で完璧な歯磨きができる「3Dプリントの歯ブラシ」

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Blizzident」は、歯科医にとってもらったスキャンを基にして、3D印刷で受注生産される歯ブラシだ。

一見すると、白い毛が密集して生えている入れ歯のように見える。さまざまな角度で植えられた毛を使って、まるで車の洗浄機のような要領で歯を磨き、すべての歯が均等に、徹底的に磨かれるという。

使い方は極めて単純で、噛みしめる動作を10〜15回、6秒間繰り返すだけだ。これにより、ブラシの毛が「バス改良法」と「フォーンズ法」によるブラッシングを繰り返し、臼歯や、歯肉線の下の空間まできれいにする。

さらに、歯科衛生士が強く推奨しているが、手で実施するのは難しい「歯肉縁下バス法」(Sub-Gingival Bass Technique)を使って、歯肉線の周囲もきれいにする。

完璧な歯磨きのためには、フロスも忘れてはならない。Blizzidentの持ち手部分はフロスケースにもなっており、歯磨きのために噛み締めるときに、一緒にフロスもできるようになっている。

Blizzidentを手に入れるために必要なのは、歯医者に行って歯型か歯のスキャンをとってもらい、そのデータをBlizzidentのサーヴァーにアップロードするだけだ。その後は、ステレオ・リソグラフィーと呼ばれる技術を使って、高精度装置で歯ブラシが3D印刷される。材料は、移植可能な医療器具の作成に使われるものと同じく、生体適合性のある印刷材料だ。

ご想像の通り、値段は安くない。1本目は299ドル、2本目以降は159ドルだ(13か月目までに注文した場合)。

ただし、標準的な歯ブラシは1日に360秒間(6分間)使用することが推奨されるが、Blizzidentの使用はわずか12秒間であるため、交換は年に1回でいいという。

もう少し値段を安くするために、古くなったBlizzidentを更新してもらう方法もある。ほとんどの歯ブラシは、ブラシの毛が板に固定されているため、毛の取り換えは難しいが、Blizzidentの開発では、毛の取り換えを可能にする新しい固定技術が考案された。古くなったBlizzidentを送り返すと、89ドルでブラシの毛を取り除き、消毒して新しい毛を植えてもらえる。


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