宮本慎也の2000本安打。ひょっとすると稲葉篤紀と同じ1976試合目になるのではないか、と思っていたらその通りになった。しかし、本人も含めいろいろなところで喧伝されたので、わざわざ取り上げる意味はなくなった。
お約束、打率と平均塁打(塁打数/安打数)によるマトリックス。
稲葉の時は打率のニュートラル線を青線のところに置いていたが、少し左側にずらした。相対的な関係は変わらないが、「安打製造機」「永年勤続」「スラッガー」「大打者」のグルーピングが少し変わった。

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宮本慎也は「永年勤続」にいる。しかも長打の指標である平均塁打は最低。もっとも長打が少ない2000本安打者だ。

ただし、宮本は「お情けで2000本」の打者ではない。加藤英司、田中幸雄など、2000本を打つために現役生活を永らえたという印象の選手もいるが、宮本はバリバリのレギュラーだ。チームに必要な戦力として出場し続けての記録だ。

この表は稲葉の時の表に少し追加しただけ。作る方は楽だが、やはり定食メニューだけでは面白くない。もう2つ資料をお出ししよう。

PL学園出身では宮本は5人目の2000本安打者である。こんな学校は他にない。PLのOBたちの間では、まだ大きな顔はできない。松井稼あたりも狙っていることだろう。

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同志社大学出身では宮本は初の2000本安打者。
そもそも大卒の2000本安打は長嶋茂雄、金本知憲、山本浩二、古田敦也、谷沢健一、有藤道世、野村謙二郎、宮本の8人しかいないのだ(ちなみに金本はあと1本で長嶋茂雄の大卒最多安打に追いつく)。

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最下段に池田高校を率いた攻めダルマこと故蔦文也がいることに注目。
同志社は中距離打者を多く出しているが、投手は21勝の中本茂樹が最多勝。宮本にとってヤクルトでも先輩だ。この投手は私が大学時代よく見た。体は小さいが速球派で小気味よい投手だった。現役の阪神、渡辺亮が14勝で続いている。

宮本は、遊撃手での出場が最も多い野手としては、3人目の2000本安打だ。この部分に注目した記録も紹介したいが、稿を改める。