マネーのトリビア (17) ニュースでよく聞く『日経平均』と『TOPIX』って何? どう違うの?

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日経平均」や「TOPIX」という言葉、誰でも見たり聞いたりしたことがあるでしょう。

でも、それが株と関係があるということまではわかっても、具体的に何を指していて、この2つにどんな違いがあるかを知っている人は意外と少ないはず。

そこで、今回は日経平均とTOPIXについて見てみます。

日経平均もTOPIXも、日本の株式市場の平均株価を表した「株価指数」です。

株価は、経済活動が活発だと上がり、経済が低迷すると下がることが多いので、株価指数の動向を見れば、日本の株式市場全体の動きがわかると同時に、日本経済の状況もつかむことができます。

では、日経平均とTOPIXは何が違うのでしょう。

それは、対象となる銘柄と計算方法です。

日経平均株価は、東京証券取引所第1部に上場している銘柄のうち、代表的な225銘柄の平均株価です。

そのため、「日経225」「225種平均株価」などと呼ばれることもあります。

単位は「円」で、データの算出は日本経済新聞社が行っています。

平均といっても単純な平均ではなく、1949年5月16日の225銘柄の単純平均株価である176円21銭を基準にして、増資や株式分割などによる株価の理論上の下落を修正した”修正平均株価”です。

225銘柄はずっと同じではなく、入れ替えが行われます。

日経平均株価は60年以上使われ、広く親しまれています。

ただ、225の銘柄の平均なので、株式市場全体の値動きと必ずしも一致するわけではありません。

また、採用されている銘柄数の多いハイテク企業や、1株当たりの価格が高い特定の銘柄の株価の影響を受けやすいという特徴もあります。

一方、TOPIX(トピックス)は、東証株価指数(Tosho Price Index)の略で、東京証券取引所第1部に上場している約1,700の全銘柄の平均株価です。

こちらは、企業の規模を表す時価総額(=発行株数×株価)の合計を、1968年1月4日の時価総額の合計で割って求めた加重平均株価で、単位は「ポイント」です。

データの算出は東京証券取引所が行っています。

TOPIXは時価総額に基づいているので、銀行など時価総額の大きい銘柄の値動きに左右されやすいという特徴があります。

とはいえ、銘柄数でも時価総額でも日本の株式市場のほとんどを占める東証第1部全体の平均株価であることから、機関投資家や外国の投資家はTOPIXを日本の株価指数として重視する傾向があるといわれます。

日経平均とTOPIXはほぼ同じ値動きをしますが、計算方法の違いから、日経平均は上がったのにTOPIXは下がったという日もあれば、その逆の日もあります。

株価を見るときは、そんな点にも注目してみると面白いのではないでしょうか。