ことごとくマニフェストを反故にする民主党を離党した内山晃元総務政務官ら9人の衆院議員が、1月4日、『新党きづな』を結党した。一見、思いきった行動にも見えるが、これに冷やかな見方をする向きもあるようだ。

 内山氏は「私たちはマニフェストを守る責務がある。今やるべきことは、消費税増税でも八ッ場ダム建設継続でもない」と、今後は野党として消費税増税、TPP交渉参加反対を掲げる考えを表明。基本理念には、「行き過ぎた市場原理主義、弱肉強食の新自由主義の路線を改め、幸せを実感できる生活と誇りを取り戻すため、日本社会全体の底上げを目指す」とある。
 「新党の考え方はもっともです。だいたい、法人税はそのままで、庶民だけが消費税の増税を負担しなければならないのか理解に苦しむ。ところが、内山氏始め9人の議員は、消費税アップを決めた民主党内の会議で、反対の意見は述べなかったと聞きました。“徹底して反対したが通らなかった。だから我々は離党する”なら理解できますが、そこまでしていないようなのです」(政治部記者)

 このままでは選挙を戦えない。泥船に乗り続けるよりはマシという考えが先行した離党なのか。某メディアの政治担当記者も言う。
 「今なら政策をアピールするチャンス。すぐに飛びついてくると思ってインタビューを申し込んだところ、けんもほろろに断られました。面白おかしく書かれたり、ボロが出るのを恐れたんですかねえ(笑)」

 露骨な離党劇は続きそうだ。