中国中央テレビ(CCTV)のニュース番組で、渤海油田の原油流出事故を取り上げた際、キャスターが当事者への批判をコメント中に突然別の画面に切り替わるハプニングがあった。新民網が伝えた。

 CCTVニュースチャンネルの番組『新聞直播間』は22日午前、渤海油田事故に関するニュースを報じた。女性キャスターの文静氏が「事故の当事者であるコノコフィリップス中国(康菲)は法的責任を負うべきです。われわれはしばらく……」とコメントしていた最中、画面が全く別の「お知らせ」に切り替わった。画面が再び戻ると、文静氏はやりきれない表情で指を立てたのち、「では次のニュースです」と番組を進めた。

 あくび、言い間違い……と何かとお騒がせな文静氏の新たなハプニングにネット上は「今度は中指を立てたぞ」と盛り上がりを見せた。ただ、批判の矛先は「政治色の強いCCTVのことだから、政府から康菲を批判するなというお達しがでたか、康菲と取引が成立したのではないか」とCCTVに向けられ、不満を示す動きを見せた文静氏に同情し、支持する声が多く寄せられた。

 事故の当事者をかばっていると取られてもおかしくないCCTVの不自然な措置の真相は知る由もない。新民網の記事は「わが国は本当の透明からは程遠い。同情すべきはキャスターである」と評した。(編集担当:柳川俊之)