ニューカッスルは9日、アラン・パーデュー新監督の就任を発表した。10日から初練習に臨む同監督だが、すでにドレッシングルームは彼に反発しているようだ。オーナーのマイク・アシュリー氏がクリス・ヒュートン前監督を解任し、スポーツディレクターの友人である「イエスマン」を代役としたことで、選手たちはクラブに怒りを示している。

ニューカッスルは本当に難しい空気に包まれているのだ。パーデュー監督は慣例どおり、キャプテンのケビン・ノーランに電話をしているが、すでに信頼されていない状態でスタートを切ることになる。『ニューカッスル・イーブニング・クロニクル』のアンケートによると、ヒュートン監督に代えてパーデュー監督を招へいした決定を支持しているのは、ニューカッスルのファンのうちわずか2%にも満たないのだ。かつてないほどに悪い記録だが、パーデュー監督は次のように述べている。

「私がニューカッスルのオファーを受けたことが分かると、同僚の監督たちがたくさんのメールをもらったよ。オーナーと監督の関係(パーデュー監督は3年間のアシュリー体制で6人目の指揮官だ)を考えれば、ここに来るなんてクレイジーだ、ってね。だが、私はみんなに、ニューカッスルは最も重要なクラブの一つだと答えたよ」

「選手たちとファンがヒュートンを大きくリスペクトし、彼の退任が大きな騒ぎとなったのは当然だ。だからこそ、私は強く明確なメッセージを送りたい。選手たちが私に対して恨みを感じることなく、私が適切な指揮官だと理解してくれることを願っているよ。難しい挑戦であることは疑いない。チームは今週、すでに大きな反響を受けている。そのチームにまた大きな衝撃を与えないようにしなければいけない。大切なのは、ドレッシングルームやクラブ全体が安定を取り戻すことだ」

だが、ファンはヒュートン監督解任に抗議するため、11日のリヴァプール戦でデモ活動を行うと宣言している。FWアンディ・キャロルの1月残留を強調したパーデュー監督は、「もちろん望んではいないが、あくまで市民的(なデモ)であれば、問題はないだろう。抗議するのは彼らの権利だからね。だが私は、すぐに終わって、チームを鼓舞してくれるようになることを願っている」と語った。

イギリス『ミラー・スポーツ』によると、パーデュー監督は年俸45万ポンド(約6000万円)の5年半契約を結んだとのことで、そのサラリーはプレミアリーグで最も安価な部類に入る。ただし、ボーナスは少なくとも150万ポンド(約2億円)まで達するようだ。一方、ヒュートン監督は年俸の半額、12万5000ポンド(約1700万円)の“退職金”で去ることになったという。