「編集者は何様だ」今度は「マガジン」 声優批判の「編集後記」にネット騒然
週刊漫画雑誌「ヤングマガジン」に書かれた、声優批判の文章がネット上で批判されている。同誌編集者が「編集後記」で書いたもので、「声優は演じたキャラについてTVでのうのうと語るなど調子に乗っていて、役をいただいている、という気持ちの声優に売れてほしい」という内容で、「この編集者は何様だ!?」という批判が出ている。
編集者の「上から目線」が気に入らない?
問題の文章が書かれているのは「ヤングマガジン」の2008年6月30日号。巻末の「編集後記」(黒ブタMidnight)の欄である。そこには、
「昨今の声優の一部は調子に乗っている、と個人的に思う。演じたキャラの心根や背景についてTVなどで原作者さながらのうのうと語りすぎる。誰とは言わないが『お前が作ったキャラじゃないだろ』と思うくらいシレッと語る。なんつーか『役をいただいている』という気持ちを素で持っている人だけが売れてほしいなぁ」
と書かれている。
これに対してネットでは反発。ブログや掲示板に批判のカキコミが大量に出た。「2ちゃんねる」でも複数のスレッドが立ち、
「別に語って良いんじゃないのか?声優も作品作りに参加しているんだし」
「作者が言うならわかるが、編集者が言うのはどうかと思うな」
「声優や漫画家を下請け扱いして『仕事を回してやってる』という 元請け根性が透けて見えるイヤな文章だ」
などのカキコミが出ている。
もちろん「これは正論」「勘違いしたアイドル声優ほど見苦しいものは無い」といった編集者を支持する意見もあるが、議論に発展せず批判が多くなっている理由は、編集者の「上から目線」が気に入らない、ということのようだ。
「週刊サンデー」と漫画家のトラブルが騒ぎ増幅
今回のバッシングには「伏線がある」と見ている人も多い。J-CASTニュースが「週刊サンデーに漫画家続々苦言 小学館はどうなっているのか」(08年6月9日付け) で報じたように、漫画編集者に対する不信感がネット上に湧き上がっているからだ。この記事は、「少年サンデー」に「金色のガッシュ!!」を連載した雷句誠さんが、小学館をカラー原稿5枚を紛失したという理由で提訴。提訴まで至るには心情的な背景があり、雷句さんの陳述書には、
「あまりにも編集者、出版社と言う物が漫画家を馬鹿にし始めた」
などと書かれている。
この陳述書に賛同する漫画家が続々と現れ、
「小学館の仕事を辞めたいと告げると、それまでの出版物を絶版にすると言われた」
という証言も出た。こうした流れが、編集者の「上から目線」と映った「ヤンマガ」の「編集後記」にも飛び火。「2ちゃん」のカキコミにあるように、
「さすがサンデーと連携したマガジン こういう事も連携するのですねw」
という皮肉も飛び出している。
J-CASTニュースは今回の事態について「ヤンマガ」編集部に取材したところ、
「事実関係を確認中でコメントはできません」
とのことだった。
■J-CASTニュースとは?
従来のマスコミとは違うユニークな視点で、ビジネスやメディアに関するさまざまな記事を発信しています。読者投稿のコメント欄も充実!
国内最大級の新商品サイト「モノウォッチ」も開設!