新潟を拠点に活動しているアイドルグループ「NGT48」のメンバー、山口真帆さんが男性2人に自宅に押しかけられ、トラブルになっていたことが報じられた。山口さんは青森県出身の23歳。4年前に発足したNGTの第1期メンバーで、昨年7月には「チームG」副キャプテンに就任するなど、中心メンバーとして活躍してきた。

 事件が起きたのは、昨年12月8日午後9時ごろ。劇場公演を終えた山口さんが新潟市内の自宅に帰ると、玄関先に男2人が現れ、顔をつかまれたのだという。その後、新潟市に住む20代の大学生と無職男性が暴行の疑いで逮捕された。取り調べに対し2人は「暴行を加えるつもりはなかった」「話をしたかった」と容疑を否認、同月28日には不起訴となり釈放されたという。

 しかし、グループ運営側からの公式なコメントは未だ出されておらず、事件が報じられたのも山口さんが今月になってネット上に告白されてからだった。

 3万5000以上のTwitterフォロワーを持つ山口さんは9日、「ngtを嫌いになってほしくないからこの1カ月つらくても黙ってた。このグループが大切だったから。そして全部対処、処分してくれると信じてたから」などとツイート。さらに動画配信サービス「SHOWROOM」でも「今回私は助かったから良かったけど、殺されてたらどうするんだろうと思うし、取り返しつかなくなったら、もう何も間に合わない」「頑張っている子に同じ想いをしてほしくない」と、涙ながらに苦しい胸の内を明かした。

 「アイドルってこんな怖い思いしなくちゃいけないの」「似てる事件前にもあったよね」「アイドルとファンの距離感はどうなっているの?」と、ネット上でも大きな反響が巻き起こっている。

 アイドルをプロデュースしたこともある濱野智史氏は「ついにこういう事件が起きてしまったんだな、という感じだ。昔に比べ、最近のアイドルは住所を特定されたり、ストーキングをされたりしやすい」と話す。

 NGT48の場合、劇場が新潟駅までほぼ一本道でいける位置にあり、裏口などがなければ、出待ちしていたファンが追いかけていくことも事実上可能だ。「公演終わりのメンバーとの遭遇率が高い」というファンの声もある。「帰る方向を追跡すればわかってしまうので、対策は当然していると思う。秋葉原のAKB劇場も車で別の駅に連れて行って、そこで解散させるとか、毎回その解散場所の駅も変えていたという話を聞いた」(濱野氏)。

 司会進行の小川彩佳アナウンサーも、自宅を特定された経験があるという。「アナウンサーは一般人ではあるが、公衆の面前に出ているという意味で、立場としては一般人と芸能人の間な存在になっている。かなり警戒はしているし、ブログなどにアップする写真も自宅の様子がわからないものを使うようにしていたが、それでも写り込んだ梁の形やインターホンの位置などと、ネット上にある不動産会社の間取り図や写真から特定されてしまい、引っ越すことになった」。

 また、こうしたトラブルが起きてしまう背景には、"アイドル"人口の増加、「会いに行けるアイドル」が一般的になっているという事情もあるようだ。

 「人数を絞ってしまえば夢を摘んでしまうことにもなる。AKBグループだけでも数百人のメンバーがいるし、いわゆる地下アイドルも含めれば、数えきれないくらいの"アイドル"がいる。一方、メンバー1人につきマネージャーが1人、2人と付いてきっちりガードしてあげれるような余裕のあるところは極めて少ない。私がやっていたグループはNGT48さんに比べれば小規模だったが、それでもメンバーがストーキングされたことがあったし、そうしたトラブルはアイドルにとってある意味で日常茶飯事だ。また、特にAKB以降のアイドルは偶像性を高めるというよりも、言い方は悪いがプライベートを切り売りしていっているという側面もある。ネット上でも守ろうとすると、Tweetなどの投稿もいちいちチェックしなければいけなくなる。もちろんアイドル自身への教育もしているが、そこから逸脱しようとする子の方が人気が出る場合もある」(濱野氏)。

 今回の報道を受け、秋葉原のAKB劇場近くにいたアイドルファンの男性は「怒りというか悲しみに近い。同じファンとしてマナーが守れてないと悲しくなる。ステージの上で会うとか、握手会だけで会えるからこそ、楽しみが増えると思う」。また、別の男性も「"会いに行けるアイドル"がコンセプトなので、ファンは自制心を持ってやらないと。問題を起こしたら自分の推しにも迷惑がかかるし、ちゃんとルールを守っている他のファンにも迷惑がかかる」と憤る。

 さらに今回の事件の背景をめぐっては、様々な憶測も流れている。山口さんはTweetで「ngtのこと嫌いになってほしくない。真面目に頑張ってる子もたくさんいる。だけどそんな子たちが私と同じ目に遭うのは耐えられない。自分がつらいから大切な子たちに同じ想いをしてほしくない。泣くのは私だけでいいのにみんなも不安で悔しくて泣いてるのもうなんとかしたい。だから本当のこと言います」とした上で、「恋愛しないで真面目にアイドルやってたことが悪いの?ファンと繋がらなかったことが悪いの?なんでルールを守ってたことがこのグループでは怖いめに遭わないといけないのなんで真面目にやってる子が守られないグループなの多くのファンを裏切って繋がってる人が正しいの?なんでそれを許すか分からない」と、仲間への不満ともとれる訴えを書き込んでいる。

 濱野氏は「この文章だけで推測すると、ファンと連絡先を交換し、やりとりをすることでファンを裏切っているというメンバーがいるということだろう。昔から"恋愛禁止"でよく揉めていたが、それが事実上、曖昧になってしまっている部分もある。本当かどうかはわからないが、実はメンバーが山口さんの住所をバラしたんじゃないかという説もある。これがもし本当だとしたら前代未聞だ」と話していた。


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