ドイツ連邦議会で、2030年までにガソリン車などを禁止する決議案が採択される

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地球温暖化を防ぐための新たな動きがドイツで起きており、話題となっている。

超党派の支援を受けた決議案

先日、ドイツ連邦議会は、2030年までに発火燃焼エンジン(ディーゼル・ガソリン自動車)を禁止するという決議案を採択した。

決議案とは議会が政府に対して要望を示すものであり、法律ではないため法的拘束力はない。

しかし今回の決議案はドイツ議会において超党派の支援を受けて成立したものであり、今後の政府の政策に大きな影響を与える可能性もあるという。

そしてもし政府が法案として提出し可決されれば、ドイツ市民は将来電気もしくは水素自動車しか購入できなくなる。

パリ会議での合意を達成させるため

またこの決議案は欧州委員会に対し、EU全土においてガソリン車の使用禁止を求める内容となっており、同時に二酸化炭素を排出しない車を奨励し広めるためにも、現在の課税や政策の見直しを迫るものになっているという。

これが決議された背景には、地球温暖化について話し合われたパリ会議(COP21)での合意を達成させる目的があるようだ。

緑の党のOliver Krischer氏はIndependent紙の取材で「温室効果ガスの排出量を抑制するパリ協定を真剣に受け止めるのなら、2030年の後に発火燃焼エンジンが道路で使用されるのは許されるべきではありません」と語っている。

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労働力が10分の1、雇用危機も

また「グリーンピース」のAreeba Hamid氏も取材に対し「ドイツ自動車産業は世界で最もパワフルな業界の1つです。もし決議案が法律として成立すれば、クリーンな輸送システムや大気汚染問題への戦いにとって重要な変化の瞬間となるでしょう」と述べている。

しかし一方で電気や水素自動車が主流になると、製造現場では10分の1の労働力ですみ、自動車業界で働く数千人の生活が脅かされるリスクもあるという。

そのため今後は、自動車業界による法案阻止への動きも活発化する可能性もあるようだ。

Hamid氏は取材に対し次のように語っている。

「もしドイツ政府が、影響力を持つ自動車業界のロビー活動に対抗できたなら、なぜイギリスも同じことをしないのか?ということになります。技術発展に伴った大気汚染や地球温暖化への広がる懸念は、電気自動車革命を避けられないものにしているのです」

雇用と環境どちらも重要な問題だが、ドイツではどのような動きが見られるのか、今後の推移を見守っていきたい。