NHK「グッと!スポーツ」(5月31日放送分)にはプロゴルファー・片山晋呉がゲスト出演。5度の賞金王や2009年のマスターズで日本人歴代最高の4位に輝いた、その実力や魅力に迫った。

身長171cmで体重は70kg程度と人並みの体格ながら、正確無比なアプローチを武器に国内トップ選手の一人となった片山。番組では、そんな片山の絶え間ない努力や創意工夫に加え、トレードマークとなったテンガロンハットをかぶるきっかけや理由についても紹介された。

「もともと170cmの70kgくらいだったから普通なわけですよ、体格は。誰々って分からない。顔と名前が一致しないプロゴルファーだった」。こう切り出した片山は、高校時代に読んだという本に「長嶋茂雄は影を見ても長嶋茂雄だと分かった」と書かれていたことから、「影を見て片山晋呉って分かる男になりたい」と思ったという。

さらに「2006年の6月くらいです。ちょうど浜崎あゆみさんがテンガロンハットをかぶっていた」と話し始めた片山。これには番組MCの相葉雅紀も「ウソでしょ?」と驚いたが、片山は「僕はそれをワイドショーで観た時に“これだ”と。そのワイド―ショーを見た日に渋谷の109に行った」と明かした。

だが、そのテンガロンハットは格好だけではなかった。「最初一発目打った瞬間、バーンって当たって取れた。なんだよ、これゴルフダメじゃんって」と振り返った片山だが、「当たった時は悪いスイングなんだっていうのも分かった」という発見もあったという。

その後の活躍は周知の通り。2008年に25勝を達成し永久シード権を獲得、前述したマスターズにも挑戦した。

一時はモチベーションが上がらず、燃え尽き症候群と呼ばれるほどのスランプにも陥ったが、中嶋常幸氏から「どんなに小さくてもいいから炭のままでいろよ」と言われたことで一念発起。灰になっては火のつきようもないが、炭のままでいればいつかは火がつくと信じ、2013年のコカ・コーラ東海クラシックで復活のV。112年ぶりに復活したゴルフでリオ五輪出場を狙う。