もしも自分が死んだらGoogleアカウントをどうするか？ 自分で設定できる終活ツール
人生、何があるかわからない。万が一に備えて、自分が死んだ後のGoogleのデータの処理について、考えておきたい。
●死後のGoogleアカウントの扱いを設定できる「アカウント無効化管理ツール」
Gmailを筆頭に、Googleカレンダー、Googleドライブ、Googleマップ、YouTube……など、筆者は毎日、Googleのサービスを使っている。仕事からプライベートまで、Googleがないと本当に困ってしまうだろう。
しかし、その結果、膨大なデータをGoogleに預ける結果となっている。
Gmailには膨大なメールがたまっているし、Googleカレンダーには過去数年間の予定が記録されている。検索履歴や動画の視聴履歴も残っているし、Googleマップには過去に訪れた場所も記録されている。
もしも、自分が突然死んだら、これらのデータはどうなるのか？
すべて削除するのか。あるいは、誰かに見てもらうのか。
実は、Googleでは、それをユーザー自身が設定できるツール「アカウント無効化管理ツール」を提供している。
これは、Googleを一定期間利用しなかった際の対応を設定するツールだ。
使い方は、
まずアカウント無効化管理ツールのページを表示したら、［設定］ボタンをクリックすると、各項目を設定できる。
アカウント無効化管理ツールのページを表示したら［設定］ボタンをクリックする。
設定のページ。各項目を設定する。
●アカウント無効化管理ツールで設定できる内容
アカウント無効化管理ツールで設定できる内容は、次のとおりだ。
1.アラート設定
アカウントに対して何らかの操作（たとえば削除）が行われる前には、アラートが送信される。ここでは送信先の携帯電話番号、または予備のメールアドレスを設定できる。
アラート設定ではアラートの送信先を設定する
2.タイムアウト期間
アカウントが無効になるまでの期間を設定する。3か月、6か月、9か月、12か月、15か月、18か月のいずれか選択できる。
タイムアウト期間ではアカウントが無効になるまでの期間を設定する。
3.連絡先に通知してデータを共有
アカウントが使用されていない人を知らせる家族や友だちを最大10名まで設定する。また、必要であれば、アカウント停止後、3ヶ月間は相手にデータをダウンロードしてもらうこともできる。
アカウントが使用されていないことを知らせる家族や友人を設定する。サービスごとにデータの共有も設定できる。
4.アカウントの削除
1〜3の処理を行ったあと、Googleアカウントを完全に削除するなら［はい］を選択する。削除すると、GmailをはじめとするGoogleアカウントに関連付けられたすべてのデータが削除される。
最後にアカウントを削除するなら［はい］を選択する。
以上の設定を行ったら、最後にページ左下の［有効にする］ボタンをクリックして設定完了だ。
●不測の事態に備えて準備を
アカウント無効化管理ツールは、あくまでGoogleアカウントが長期間利用されなかった場合の対処方法を設定するツールだ。
ただ、自分が死ねば、当然Googleアカウントも利用されなくなるわけで、自らの死後にGoogleアカウントをどうするかを設定するツールととらえても問題ないだろう。
なお、設定はいつでも変更できるので、あまり深刻に考えて設定する必要はない。とりあえず、タイムアウト期間や信頼できる友人や家族を登録し、データ共有をどうするかは、ゆっくり考えてもよいだろう。
たとえば、Googleフォトの写真データだけはダウンロードをお願いし、それ以降はGoogleアカウントを完全削除するといった設定も可能だ。
人生、何があるかわからない。不測の事態に備えて、とりあえず「アカウント無効化管理ツール」の存在だけは、覚えておきたい。
・アカウント無効化管理ツール
井上健語（フリーランスライター）
