北海道の白い恋人、神奈川の鳩サブレー、広島のもみじ饅頭――。全国各地に存在する「ご当地銘菓」のなかで、一番「もらってうれしい」のはどれだろうか。

そんな素朴な疑問を確かめるべく、Jタウン研究所は2015年8月18日から9月14日までの27日間、「もらってうれしい『ご当地銘菓』は?」というテーマで、都道府県別にアンケート調査を実施。全国で1612名の読者から投票をいただいた。

「信玄餅」や「ちんすこう」、あなたの地元を代表する銘菓の順位は?

今回の調査では、全国でもとりわけ有名だと思われる12種類のご当地銘菓を編集部がピックアップ。その中で、とくに「もらってうれしい」ものを読者に選んでもらう形式をとった。

それでは、全国の結果をまとめた総合ランキングを発表したい。


ご当地銘菓の人気ランキングを発表

全国の読者が選んだ、最も「もらってうれしい」ご当地銘菓は、総得票数の25.6%にあたる413票を獲得した宮城の「萩の月」だ。関東地方で圧倒的な人気を誇り、2位以下に150票近い差をつけて堂々の1位に輝いた。以下、北海道の「白い恋人」が272票(得票率16.9%)で2位、三重の「赤福」が213票(得票率13.5%)で3位と続いている。

逆に、残念ながら今回のランキングで最下位に沈んでしまったのは、愛媛の「一六タルト」と沖縄の「ちんすこう」の2つ。一部地域からの根強い支持はあったが、ともに全国的には得票が伸びず、同率で最下位(11位)に沈んでしまった。

関東で圧倒的な「萩の月」、関西・東海で根強い「赤福」人気

続いて、地域ごとの結果を見ていこう。最多得票を獲得した選択肢別に、都道府県を塗り分けた地図が以下になる。


都道府県別の結果は...

関東地方では、仙台銘菓「萩の月」への支持が圧倒的だ。1都6県のうち、群馬を除く6地域で最多得票を獲得(同率トップも含む)。関東地方での「萩の月」への投票率は30%を超えており、全国の結果と比べて5ポイント近くも投票傾向に差が出ている。

だがその一方で、地図では確認できないが「白い恋人」や「赤福」と僅差の争いを繰り広げた地域も多かった。そのほか、大阪・京都・兵庫と関西を代表する大都市でも最多得票を獲得していることから、大都市圏からの人気が高いことがうかがえる。

関西・東海地方では、300年以上の歴史を持つ伊勢名物「赤福」の人気が根強い。三重・和歌山・愛知・岐阜で最多得票を獲得しており、両地域からの得票率も全国平均より高くなっている。とくに東海地方では、全国平均よりも8ポイント以上得票率が高くなっている。

そのほか、仙台以北での人気が目立つ「白い恋人」や、突出した得票地域こそないが、全国で安定した人気を得た「鳩サブレー」、富山や佐賀など比較的都市部から離れた場所で人気を集めた「東京バナナ」の結果も見逃せないデータだろう。

もらってうれしいのは、「地元のご当地銘菓」?

地図を見てお気づきの読者もいるかもしれないが、今回の投票では「ご当地銘菓の地元人気」も浮き彫りになった。宮城の最多得票は「萩の月」であり、北海道は「白い恋人」、三重は「赤福」。半分近いご当地銘菓が、地元で最多得票を獲得しているのだ。

山梨の「信玄餅」や広島の「もみじ饅頭」など、全国的にはあまり票が伸びなかったご当地銘菓でも、地元では人気を集めているケースが多い。福岡の「ひよこ」も、最多得票を獲得した地域は全て九州地方である。

考えてみれば、北海道の人間に「白い恋人」をお土産に渡す人はほとんどいないだろう。そのため、普段お土産としてもらう機会の少ない、地元のご当地銘菓こそ「もらってうれしい」のは納得できそうだ。