傘寿に近いが、意欲的に作品を発表しているライターがいる。斎藤充功さんだ。最新刊は『ルポ 老人受刑者』(中央公論新社)。高齢者の犯罪が増え、日本の刑務所が「老人ホーム」化しているという指摘もあるなかで、受刑者や刑務所関係者の取材を通して、その実態に迫っている。近著に『恩赦と死刑囚』斎藤さんは1941年生まれというから、今年79歳ということになる。この齢で著作を出している人はそう多くはない。作家や学者、