このご時世、いつ自分が泥棒に入られてもおかしくない!? 『あなたは狙われている! 防犯対策 犯罪から身を守る!』amazonより

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先月の忘年会ラッシュに始まり、年末年始の里帰り、新年が開けると新年会……「そういえば家を留守にしてる時間が多いなあ」と思ったアナタ、突然だが防犯対策は万全だろうか?

というのも先日、筆者の友人が空き巣被害にあい、物心両面で相当なダメージを受けたのだ。マンションの1階の窓が割られ、金品等々盗まれた。彼が1番嘆いていたのはパソコンを持って行かれてしまったこと。そこに仕事で使用するデータがすべて入っていたというから、ことの重大さは想像してしかるべし。

「やっぱり保存先はいくつか設定しておかなくちゃね」……という話ではなく、今回お話したいのは「空き巣注意!」なのである。

実は、一年の中で最も空き巣に入られやすい時期が12月〜1月。というのも、年末年始、自宅を空ける人たちが多いから、だけではない。季節がら日が沈むのが早い為、宵の時間帯に電気がついていない=不在であることが容易に分かるという、泥棒にとっては好都合な条件がう時期でもあるからなのだ。

空き巣に入られやすい家は?】


とはいえ、 泥棒は手当たり次第に侵入する訳ではない。用意周到にリサーチし、侵入しやすい家に入るのだそう。では、狙われやすい家とは……

■一戸建ての場合
高い塀や垣根がある家、一見泥棒が入りにくそうな気がするが、一旦内部に入ってしまえば、逆に通行人からは死角となり泥棒のやり放題に。他にも、隣家との間隔が狭い家、電柱など飛び移る足場があるような家、玄関やベランダが散らかっている家、人通りが少ない家などは、泥棒が逃げやすく隠れやすので、格好の的になってしまう。

■マンションの場合
オートロックや高層マンションといっても安心できない。まさに私の友人が実際侵入されている(涙)。隣接する建物から飛び移られる、近くに排水管や駐車場の屋根、塀など絶好の足場となるものがある、屋上が出入り自由などといったマンションは危険なのだという(オートロックのマンションも、住人が入る時にそーっと一緒に入れば簡単に侵入できるので、安全しきってはならない)。

【侵入されるのを防ぐには?】


それでは、泥棒に入られない為には具体的にどうすれば良いのだろうか? キーワードは、“ネバー「3れる」”。つまり、「だれる・慣れる・漏れる」の「3れる」に当たる行為は決して行わず、戸締りはきちんと行うこと。
「なんだ、当たり前のことじゃないか。」と思いがちだが、意外と「うちはオートロックだから」「うちは番犬がいるから」「うちは爪の鋭い猫がいるから」と、だんだん“だれて”しまって、玄関のドアや窓の鍵をかけ忘れる人が多いそう。そんな心の隙間に、泥棒は侵入してくるのだ。

戸締りをしっかり行った上で、窓や玄関など開口部の強化、窓は防犯ガラスや防犯フィルム、面格子、補助錠などを設置する。玄関は鍵を出来るだけ性能の高い物に交換する。鍵穴のない鍵・電子錠などであれば、 ピッキングやバンピングなどの被害も防げる。

また、一人暮らしの女性だと、賃貸マンションの方も多いだろう。その場合は簡単に窓や玄関の鍵を取り替えることは出来ないので、他にもさまざまな工夫が必要になる。1番大切なのは、「ひとり暮らし」であることを知られないこと。
洗濯物はなるべく部屋の中に干したり、外に干すなら男性ものも一緒にするのが基本。他にも、表札にフルネームでひとりだけ書かない。名字のみ、あるいは家族の名前も入れておく。

他にも誰がいるよう見せかける為に、タイマーをセットしてテレビや部屋の電気がつくようにする、帰ってきた時にこれみよがしに「ただいまー!」と言う(←若干、切ない)等、小さな工夫をコツコツと。

また、本当に大事なものは、わかりにくい場所にしまっておくと時間勝負の泥棒は見つけられないことも多いそう(本人が隠し場所を忘れて見つけられないというリスクあり)。

【最強の防犯策とは】


防犯策は他にもさまざまあれど、最強なのは結局のところ“ご近所づきあい”なのだそう。泥棒が侵入をやめる1番の原因は、「周囲の人たちにジロジロ見られること」というデータがあるらしく、泥棒が最も嫌うのは周りの目。

泥棒は大抵リサーチの為に何度かターゲットの家をウロウロするので、そういう時にご近所とのコミュニケーションが取れていれば、何らかの情報が得られ、未然に防げる確率もアップするとか。

マンション暮らしでのご近所づきあいは、特に独身の場合なかなか難しい。が、せめて管理人さんとは日頃、挨拶だけでもコミュニケーションを取っておくといいだろう。空き巣被害のみならず、地震や火事、不慮の事故が起こった時など親身に相談に乗ってくれるはず。

「まさか自分がこんな目に遭うなんて……」空き巣被害を受けた人が少なからず漏らす言葉。が実はこのご時世、いつ自分が泥棒に入られてもおかしくないのである。物が取られるだけでなく、気分的にも凹む、凹みすぎる空き巣被害だけは何とか避けたいところ。

今回ご紹介した防犯対策は、防犯アドバイザーの京師美佳さんが解説、「グリコ・森永事件」で陣頭指揮を執った元大阪府警本部長の四方修さんが監修の防犯DVD『あなたは狙われている! 防犯対策 犯罪から身を守る!』を参考にさせて頂いた。本DVDには、防犯対策だけでなく実際に空き巣被害に遭った時の対処法、またストーカー、ネットショッピング、カード詐欺から身を守る方法が紹介されている。

近年、オフィス荒らしの被害も話題となっている。社員全員でこのような防犯DVDを見るのも、皆で防犯意識を高めるのに一役買ってくれそうだ。

ナビゲーターには、松尾貴史さんが登場。さすが説得力のある語りで、日常生活に潜む危険を伝えてくれている(ファンなら期待したいコネタ的な芸はさすがに入っていない、あしからず)。

と、いろいろ書かせて頂いたが、お財布の紐もウエストのゴム&ベルトも、心も緩みがちなこの時期、玄関のドアと窓だけはしっかり締めておきたいものである。
(ミカマイコ)