好みのヘッドホンが使えるデジタル聴診器 Thinklabs One 発表。Beats by Dr.Dre 付属モデルも

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デジタル聴診器メーカー Thinklabs が、フラッグシップモデル One を発表しました。モニター付きの本体部(チェストピース)には 3.5mm ステレオミニプラグを備え、好みのヘッドホンで聴診が可能。Beats by Dr.Dre のヘッドホンをセットにしたパッケージも用意します。

  
デジタル聴診器というとそれほど珍しいものでもありませんが、かつては安価な従来型に比べ音が聴き取りにくかったり、壊れやすいなどの理由であまり普及していませんでした。しかし最近ではUSBを搭載して呼吸音や心音をPCに送信できるものや、聴診音を可視化してディスプレイに表示するもの、Bluetooth を搭載するものなどさまざまな機能を持つ製品が現れています。

Thinklabs が発表した最新モデルOneもそんなデジタル聴診器のひとつ。チェストピースにインジケーターランプを搭載し、心拍数や音量を表示します。また、従来の聴診器のようにゴム管で耳に音を届けるのではなく、好みのヘッドホンで聴診音を聴くことができます。

チェストピースにはボリュームボタンを備え、使うヘッドホンに合わせて音量の調整が可能です。音量は最大で100倍まで増幅可能。呼吸音や心音、心雑音など聴き取りたい音に合わせたオーディオフィルターも搭載します。

ヘッドホンケーブルが二股にわかれた形状のオプション ThinkLink を使えば、ヘッドホンで音を聴きながらスマートフォンなどに聴診音データを保存できます。対応するアプリは iOS /Android 用には「Stethoscope」や「iMurmur」、Mac /PC 向けにも専用ソフトを用意します。これらのアプリを使えば音を目で見て分析できるほか、その映像と音をメールに添付して送信したり、蓄積してきた過去の聴診データとの比較が可能です。また 、心雑音解析アプリ「Sensi」など、いくつかの他社製アプリにも対応しています。

Thinklabs One には標準でカナル型のイヤホンが付属しますが、市販のヘッドホンも使用可能です。Thinklabs によれば、聴診音が聴き取りやすい低音重視のヘッドホンがよいとのことで、Bose OE2 や Monster Cable DNA On Ear などがお薦めとしています。さらに、アクティブノイズキャンセル機能を搭載した Beats by Dr.Dre のヘッドホンが付属する「Beats パッケージ」をラインナップします。

価格は標準パッケージが499ドル。Beats パッケージは799ドル。Tihnklabs のサイトでは現在注文を受け付けていますが、出荷は注文日から約6週間後になるとのこと。

主にお年寄りを多く診ている病院の医師が Beats ヘッドホン着用で診察すると、患者から「けしからん」という声もあがりそうですが、たとえば中学や高校の校医を担当する医師なら、逆に生徒たちから人気を得られるかもしれません。