中国メディア・中国新聞社は12日、同日開幕した第2回北京国際アニメ博覧会で、人民解放軍をテーマにした展示ブースが初めて登場したと報じた。

 記事は、解放軍のブースでは長さ7メートルほどの航空母艦「遼寧」の模型や、陸海空軍のコスチュームを着用した大型フィギュアのほか、アニメ作品やネットゲームなどが展示されたと紹介した。また、「全軍アニメコンテスト」の作品から精選された44のアニメ作品と25のアニメソングも展示されたとした。

 今回の展示を企画した人民解放軍総政治部文化工作・ネットワーク宣伝教育センターの陳言照氏は「アニメに軍の思想教育を盛り込むことが、部隊の思想政治工作の新たな手段となっている」と語った。さらに、軍隊内の青少年兵士の士気を高めるのみならず「多くの青少年にとってもよい国防教育になる」とし、アニメ博覧会に出展した意義について解説した。  中国国内ではしばしば、日本の自衛隊が「萌えキャラ」を作って隊員募集を行ったり、そのイラストをヘリコプターにペイントした「痛ヘリ」を登場させたりといったニュースが、国内のアニメファンを中心に話題となった。中国政府はソフトパワーの1つとして国産アニメの開発を奨励している。中国の人民解放軍もアニメや萌えキャラの影響力に目を付け始めたようだ。(編集担当:今関忠馬)