世界戦5連続KO勝ち。プロボクサー内山高志「強いヤツとなら、誰とでも、どこででもやります」
――バラエティに出る気は?
「呼んでいただければ出ます。でも、自分はバラエティ向きじゃないというか。面白いことできないですし。それに、自分がやるべきことは第一にボクシング。練習をしっかりやらなければいけない、ということが頭にありますね」
――なるほど。
「ただ思うのは、一度でいいから生で見てもらいたいです。生で試合を見てもらって、面白いか、つまらないか判断してほしい。決めるのは、お客さんですから」
「決まれば、気合いが入りますね。時機が来ればやると思います。でも焦って、すぐに『やろうぜ』とはしなくてもいいのかなと。せっかくやるなら、お互い知名度をもっと上げてからやりたい」
――最後に、25歳という年齢でプロデビューした、ご自身のボクサーとしての軌跡をどう感じているか教えてください。
「ホント、不思議ですよね。アマチュア時代の夢はオリンピック出場で、それが叶(かな)わず引退し、サラリーマンをしていた時期もあったわけですから」
――そう考えると不思議ですね。
「夢が叶わず一度はやめた。それは挫折かもしれないけど、悔いが残ったからプロに転向して世界チャンピオンになった。昨年は右拳のケガで11ヵ月も試合ができませんでした。それは逆境だったかもしれないけど、右が使えないから左を強化して今回の試合でKOできた。だから、挫折も逆境も僕にとってはプラスになった。今、32歳ですけど、24、25歳のサラリーマン時代より若返ってる気がするんです。もちろん、試合が近くなれば練習も減量もすごくキツイですけど、練習、試合を終え、「やりきったな」って達成感はハンパじゃないです。俺は今、生きてるって実感があるんです」
(取材・文/水野光博、撮影/ヤナガワゴーッ!)
■内山高志(うちやま・たかし)
1979年11月10日生まれ、埼玉県出身。アマ時代から名を馳せ、大学卒業後、約3年間のサラリーマン生活を経て、25歳でプロデビュー。18戦18勝(15KO)。ワタナベボクシングジム所属。現在、WBA世界スーパーフェザー級の王座を4度防衛中。
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