日本の玄葉光一郎外相が日帰りの訪中を行った。日中両国関係の大局の安定を維持し、2012年の日中国交正常化40周年の祝賀イベントを成功させることは、日中両国に共通した目標である。中国現代国際関係研究院日本研究所の馬俊威副所長は、米国がアジア回帰を進めるなか、野田内閣は対中外交の道具が増えたと考えていると分析した。中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。以下は同記事より。

◇外交方針は政治関係の安定

 日中関係は、10年の尖閣諸島(中国名:釣魚島)漁船衝突事件から緊張状態が続いている。11年3月に日本で大震災が発生した際、中国側は真っ先に好意を示し、胡錦濤主席は自ら日本大使館を弔問し、温家宝総理は福島県などを訪れ被災者を見舞い、両国関係は大きく改善された。また、菅直人氏が首相を辞任し、野田佳彦氏が就任してから、日中関係はほぼ安定している。先ごろ行われたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の期間中、胡錦濤主席は野田首相と初会談を行い、双方は引き続き日中の戦略的互恵関係を深めることで一致した。

 馬俊威氏は、日中関係はすでに漁船衝突事件の影から脱したとし、「日本は現在、政治関係の安定を対中外交の基本方針とし、経済面の協力強化を目指している」と話した。

 また馬俊威氏によると、近ごろの状況から、野田内閣は中国との政治関係の安定を執政中の政策目標としていることがわかる。日中の戦略的互恵関係という大きな枠組みはすでに確立している。民主党は鳩山氏、菅氏、野田氏の誰の時もこの大きな枠組み内で日中関係を発展させたいと考えているが、態度はまったく同じではない。(つづく 編集担当:米原裕子)