米FCC委員長に「ビッグテック」批判派のカー氏、トランプ氏発表
David Shepardson Timothy Gardner
[ワシントン 17日 ロイター] - トランプ次期米大統領は17日、通信・放送分野の独立監督機関である連邦通信委員会(FCC)の委員長にブレンダン・カー氏(45)を起用すると発表した。
カー氏は現在、FCCの共和党トップを務めており、バイデン現政権の通信政策と巨大IT企業「ビッグテック」を批判している。
実業家イーロン・マスク氏率いる宇宙企業スペースX傘下の衛星通信サービス会社「スターリンク」に対する9億ドル近いブロードバンド補助金を承認しなかったFCCの決定なども厳しく批判してきた。
カー氏は先週の書簡で、メタのフェイスブック、アルファベットのグーグル、アップル、マイクロソフトが米国民を検閲する措置を取っていると指摘。17日には「(FCCは)一般の米国人のための言論の自由の権利を回復」しなければならないと述べた。
大統領1期目の2017年1月にカー氏をFCC委員に指名したトランプ氏は声明で「(カー氏は)言論の自由の戦士であり、米国人の自由を抑圧し、われわれの経済を抑制してきた規制を巡る法律戦を闘ってきた」としている。
一方、エド・マーキー上院議員(民主党)は17日、カー氏の書簡は「規制当局が民間企業の言論を暗に脅す」ことに等しいと指摘。「トランプ政権下のFCC(Federal Communications Commission)は『連邦検閲委員会(Federal Censorship Commission)』になる準備をしている」と述べた。