イスラエル、ヒズボラ本部を空爆 指導者ナスララ師標的か

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James Mackenzie Timour Azhari

[エルサレム/ベイルート 27日 ロイター] - イスラエル軍は27日、レバノン首都ベイルート南郊にあるイスラム教シーア派民兵組織ヒズボラの本部を空爆したと発表した。イスラエル高官はヒズボラ幹部を標的とした攻撃だったとした。

イスラエル当局者は、この攻撃でヒズボラ指導者のナスララ師が死亡したかどうかとの記者団の質問に対し「断言するのは時期尚早だ」と語った。

イスラエルはナスララ師への攻撃を試みたかどうかは明らかにしていないが、ヒズボラの最高司令官らが標的になったとしている。

ヒズボラに近い関係者はロイターに対し、ナスララ師と連絡が取れないと語った。ヒズボラは声明を出していない。

イスラエル軍報道官によると、軍はベイルート南郊にある特定の建物からの即時避難を求めた。イスラエル高官は、レバノンに対する地上侵攻を行わなくて済むことを望んでいるとしている。

レバノン保健当局は、27日の最初の攻撃で6人が死亡、91人が負傷したことを確認した。

イスラエル軍のハガリ報道官はテレビで声明を発表し、ヒズボラの中央司令部は民間区域の奥深くに設置されていたと表明。レバノンの治安筋によると、攻撃はヒズボラの幹部が普段拠点を置いている地域を標的にしたものだった。今回の局面でベイルートを対象とした攻撃としては、最も激しいものとなった。

この攻撃は、イスラエルのネタニヤフ首相がニューヨークの国連総会の演説で、全ての目的が達成されるまでヒズボラに対する作戦を続けると表明した直後に実施された。全面的な地域戦争を回避できる停戦への期待は薄れつつある。

イスラエル首相府によると、ネタニヤフ氏はニューヨーク滞在を短縮し、27日中にイスラエルに帰国する予定だという。

これより先、イスラエル軍は南部のイスラエル国境近くにあるシェバアを空爆し、地元当局によると子ども4人を含む一家9人が死亡した。

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