女子ボクシング「性別騒動」台湾選手 「彼女は100%女性アスリート」台湾五輪委員会会長断言、地元報道
台湾メディア「中国時報」(ウェブ版)が2024年8月5日、「性別騒動」の渦中にいるパリ五輪ボクシング女子57キロ級代表の林郁婷(台湾、28)の特集記事を組み、独自の見解を伝えた。
今大会、女子ボクシングで「性別騒動」が起こっており、林と女子66キロ級イマネ・ケリフ(アルジェリア、25)が渦中にいる。
「林は数え切れないほどの国際公式大会を経験」
両者ともに、23年に行われた世界選手権のDNA検査でXY染色体を持っていることが判明し、国際ボクシング協会(IBA)の規定違反で失格となった。
同選手権は国際ボクシング協会(IBA)が主催したが、組織内でのスキャンダルなどでパリ五輪の運営から外された。このような経緯で、今大会のボクシング競技はIOCが運営しており、林、ケリフの出場が認められた。
「性別騒動」で揺れる中、両選手ともに準決勝進出を決めており、銅メダル以上が確定している。
台湾のエースとして地元で人気を博すという林。中国時報によると、台湾の国内オリンピック委員会(NOC)にあたる中華オリンピック委員会の林鴻道会長は、今回の「性別騒動」について、初めて台湾メディアに見解を示したという。
「林はアジア競技大会を含む数え切れないほどの国際公式大会を経験しており、国際オリンピック委員会によっても確認されているため、代表団は彼女が100%女性アスリートであると信じており、それは問題ありません。私は的を射ていない非難を望んでいません」
IOC「すべての人は差別なくスポーツをする権利がある」
林は準々決勝後に取材に応じ、「ここまで来るのは簡単ではなかった。言うまでもないと思う。みんなが見ている。対戦相手も立派な相手だ、今日の勝利は簡単ではなかった」と涙を見せたという。
海外メディアの報道によると、ケリフは銅メダル以上を確定させた後、「私は女性よ」と涙ながらに訴えたという。
林、ケリフの「性別問題」に関して、IOCは8月1日に「すべての人は差別なくスポーツをする権利がある」「これまでのオリンピックボクシング競技と同様に、選手の性別と年齢はパスポートに基づいている」などの声明を発表した。