大井競馬場(撮影:高橋正和)

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 7月31日はナイター競馬が始まった日。1986年のきょう、大井競馬場で日本初のナイターレースが開催されたことから、一般社団法人・日本記念日協会にも「トゥインクルレースの日」として登録がされている。

 当時は競馬法に「競走は、日の出から日没までの間に行わなければならない」との条文があり、そのままではナイター競馬の実施が不可能だった。だが、売上減などに直面していた大井競馬はじめ、地方競馬関係者が一体となって関係省庁に訴え続け、85年7月に晴れて法改正。そこから1年後の1986年7月31日、待望の「トゥインクルレース」がスタートした。

 いまではすっかりファンに定着している。仕事帰りにビール片手で観戦したり、カップルがデートコースに選んだりと、大井競馬場は老若男女が楽しめる“遊び場”になった。また結果的に、昨今の猛暑を避ける意味でも画期的な取り組みだったといえよう。夜の涼しい時間帯に行われるレースは、人や馬、そしてファンにとっても優しい。

 そんなナイター競走は、現在いくつの競馬場で行われているかご存じだろうか。開始から約40年、気づけば帯広、門別、船橋、大井、川崎、名古屋、園田、高知、佐賀。さらに今月28日から金沢もラインナップに加わり、実に全10場で実施されている。

 大井の「トゥインクルレース」をはじめ、工夫凝らした名称もファンの興味を引く。門別は北の大地=北斗星をイメージして、北斗七星を意味する「グランシャリオナイター」。高知は名物よさこい祭りにかけて「夜さ恋ナイター」。佐賀は方言のほとめく(歓待)と、ときめきを合わせて「ほとめきナイター」といった具合だ。

 大井競馬から始まったナイター競走の“光”は、いまや全国各地のファンを魅了している。ほかに盛岡、浦和でも準ナイター/薄暮開催を行っており、夕涼みのなかで楽しめる競馬は数多い。仕事が早く終わった平日、または土日の中央競馬のあとには、全国のナイター競馬を楽しんでみてはいかがだろうか。

【全国のナイター競走】
■帯広 ばんえい十勝ナイトレース
3月~12月の原則土~月

■門別 グランシャリオナイター
4月~10月の原則毎週火~木

■船橋 ハートビートナイター
通年実施 月1週程度 原則月~金

■川崎 スパーキングナイター
冬季除く 月1週程度 原則月~金

■大井 トゥインクルレース
冬季除く 月1週程度 原則月~金

■名古屋 ベイサイドナイター
開催による 月1日~数日程度

■金沢 ナイター4
今年度から開始 計4日間予定

■園田 その金ナイター
冬季除く 毎週金曜日

■高知 夜さ恋ナイター
通年実施 原則土日

■佐賀 ほとめきナイター
冬季除く 土日に加えて平日に数日