一昨年の函館記念を制したハヤヤッコ(22年7月撮影、ユーザー提供:Vanguardさん)

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 再び偉業にチャレンジだ。「白毛のアイドル」ハヤヤッコ(牡8、美浦・国枝栄厩舎)が函館記念(3歳上・GIII・芝2000m)で重賞3勝目を狙う。

 ハヤヤッコは父キングカメハメハ、母マシュマロ、母の父クロフネの血統。祖母は白毛一族の祖として知られるシラユキヒメ。ソダシやママコチャはいとこ、メイケイエールはいとこの子どもにあたる。

 ここまで39戦6勝。2歳のデビュー当初は芝を走っていたが、4戦目からダートに切り替え、3歳時のレパードSで重賞初制覇。4歳時にブラジルC、5歳時にスレイプニルSを制するなど、ダート中距離路線で活躍した。そして6歳時に芝に再転向。2年前の函館記念で白毛馬では初となる芝ダート両方でのJRA重賞制覇を達成している。

 その後は勝利に手が届いていないが、まだまだ一線級で戦えている。3走前の中日新聞杯では58.5kgのハンデも影響したのか、13番人気の低評価だったが、後方から大外を強襲。勝ったヤマニンサルバムには届かなかったものの、3/4馬身差の2着に食い込んだ。そして前々走の金鯱賞でも後方からジワジワ伸びて4着に健闘。昨年の菊花賞を制したドゥレッツァからは僅かに0秒3差の力走だった。前走の大阪杯はさすがに相手が強く、12着に大敗したものの、GIIIなら上位争いできる力を秘めている。

 無事これ名馬というべき記録もかかる。JRAの2~3歳の世代限定重賞勝ち馬が、8歳で再び平地重賞制覇となれば偉業。86年以降に限ればダンスインザモア、フェイムゲーム、マカヒキに続いて4頭目となるのだ。2年前に制した一戦、当時と同じような道悪になれば、古豪健在をアピールする重賞3勝目となっても驚けない。