CBCラジオ『RADIO MIKU』では、ボカロ楽曲の紹介のみならず、パーソナリティとスタッフで楽曲制作にもチャレンジしています。6月23日のオンエアは、同局にこの春入社したばかりのレポートキャスト南波星那が、島村楽器イオンモール大高店(名古屋市緑区)でクリプトン・フューチャー・メディアの『鏡音リン・レンV4X』を購入する模様を放送。そして30日の放送では、南波がスタジオで『鏡音リン・レンV4X』を起動させ、パーソナリティ清水藍のアドバイスを受けて初めての「調声」に挑みます。

「開封の儀」は省略

スタジオに自身のノートパソコンを持参した南波。

南波「私のリンちゃん、レン君はこのノートパソコンの中にいます!」

前回購入した『鏡音リン・レンV4X』のインストールを済ませていました。

清水「すみません。『開封の義』を期待していたリスナーの方には申し訳ありませんが、端折らせていただきます」

3年前に清水が『初音ミクV4X』をインストールした時は、講師役として出演した名古屋在住のボカロP・ねじ式さんの指示に従い、パッケージのビニールを開封するところから放送しました。

対する南波は、購入後に自宅でインストール済み。
清水から「パッケージのビニールもきれいに取ってある?」と尋ねられ、一瞬たじろぎます。

じっくりとバージョンの違いを聴き比べ

『鏡音リン・レンV4X』には6種類のデータベースが入っています。
リン・レン共通でPower、リンはWarmとSweet、レンがColdとSeriousが入っており、リンとレンで対をなすようになっています。

ちなみに7月1日から発売されたバージョンでは、リン・レンともに英語用のEnglishが標準搭載され、8種類のデータベースへと拡張されています。

声色の違いを確かめるため、まずはリンのPowerを聴いてみると溌溂とした元気な声、Warmは温かみの優しい声、Sweetは可愛らしいウィスパーボイス。

レンのPowerは力強いはっきりした声、Coldは落ち着いた声、Seriousは憂いのこもった声と全く違う印象であらためて驚いた2人。

清水「これは曲作りがますます楽しみになってきました」

南波「曲の幅やレパートリーも広がりそうですよね」

このリン・レンに加えて、清水の初音ミクV4X、プロデューサーの初音ミクNT、MEIKO V3とKAITO V3と巡音ルカ以外のピアプロキャラが多数揃い、曲作りにも今までにない視点が取り入れられそうだと期待が高まります。

番組伝統「かえるのうた」

収録前に清水は、南波に対して『鏡音リン・レンV4X』のインストールと、ある作業を指示していました。それは童謡「かえるのうた」を作ってくること。

清水「何で『かえるのうた』を作ってきてとお願いしたかわかる?」

南波「何となく…伝統なのかな?とXの公式タイムラインで把握しました」

ちょうど3年前、清水は『初音ミクV4X』をインストールして初めて自ら調声の練習に「かえるのうた」を見よう見まねで作りました。
音程こそ合ったものの、テンポも妙に遅く、「クワクワクワ」の部分が間延びし、ねじ式さんを爆笑させる伝説を作りました。

この後、番組ではリスナーからも「かえるのうた」を募集して投稿祭も開催しました。

南波が作ってきた「かえるのうた」は、リン・レンふたりのキャラクターを活かした輪唱に仕上げ、さらに最後にはハモりまで加えました。ピアノを10年経験しているだけあり、清水の「かえるのうた」より数段上の出来栄えです。

しかし「クワクワクワ」は清水と同じく間延びする結果に。
清水のアドバイスにより「ク」を16分音符で、「ワ」を8分音符で入力することで「クワッ」と歯切れよく歌えるようになりました。

また清水が初めて投稿した「ごはんのうた」のデータもリン・レンで読み込ませ、パート分けなどのアイディアをスタジオで実践しました。
初めての調声にして、今後の楽曲制作で期待が高まる南波でした。
(葉月智世)
 

RADIO MIKU
2024年06月30日19時02分〜抜粋(Radikoタイムフリー)