福島牝馬Sを制したコスタボニータ(撮影:小金井邦祥)

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 史上初の「珍偉業」なるか。福島牝馬Sを制したコスタボニータ(牝5、栗東・杉山佳明厩舎)が、マーメイドステークス(3歳上牝・GIII・芝2000m)で重賞連勝を目指す。

 コスタボニータは父イスラボニータ、母レディイン、母の父Kendorの血統。半兄のハーバーコマンドは11年の菊花賞の4着馬、半姉のイチオクノホシは12年のクイーンCの2着馬。同じく杉山佳明厩舎に所属している姪のイフェイオンは、今年のフェアリーSを制している。

 ここまで17戦5勝。オープン昇級後は昨年の阪神牝馬S、クイーンS、そして今年の愛知杯と全て3着。どう乗ってもワンパンチを欠く印象だったが、前走の福島牝馬Sでは直線で前が詰まる場面がありながら、残り100mから鋭く伸びて差し切り。待望の重賞初制覇を果たした。今回はハンデが重くなるが、目下の充実ぶりなら克服可能だろう。

 マーメイドSにはハンデ戦らしい傾向がある。過去28回で、前走を勝利していた馬の成績は[3-6-4-49]の勝率4.8%。とりわけ重賞を勝っていた馬に限ると、04年のメモリーキアヌが6着(5番人気)、08年のサンレイジャスパーが12着(7番人気)、10年のレジネッタが15着(8番人気)、18年のキンショーユキヒメが7着(3番人気)と、全て掲示板外に終わっているのだ。コスタボニータはジンクスを克服し、レース史上初となる重賞連勝での戴冠となるか。もう一つ上のステージを目指すためにも、大事な一戦となることは間違いない。