「14インチゲーミングPCとしては世界最軽量」だというPC「OMEN Transcend 14」をHPから借りたることができたので、いろいろなベンチマークを行ってみることにしました。

OMEN Transcend 14シリーズ- ゲーミングパソコン | 日本HP

https://jp.ext.hp.com/gaming/personal/omen_transcend_14/

端末の外観や重量実測については以下の記事を確認してください。

薄型軽量ボディにGeForce RTX 40シリーズを搭載したゲーミングPC「OMEN Transcend 14」フォトレビュー - GIGAZINE



まずは「CPU-Z」を用いて搭載CPUを確認。CPUは「Intel Core Ultra 9 185H」で、コア数は「16」、スレッド数は「22」でした。なお、今回レビューに用いているのは3モデルあるうち「スプリームモデル」で、「パフォーマンスモデル」および「パフォーマンスプラスモデル」の場合、CPUはIntel Core Ultra 7 155Hです。



搭載GPUを「GPU-Z」で確かめると「NVIDIA GeForce RTX 4070 Laptop」で、VRAM容量は8GBでした。RTX 40シリーズは4050・4060・4070・4080・4090と5種類のラインナップがあり、スプリームモデルが搭載するのはミドルレンジの4070。パフォーマンスプラスモデルは4060、パフォーマンスモデルは4050と、それぞれ一段階ずつ違いがあります。



なお、CPU内蔵GPUとして「Intel Arc Graphics」も搭載されています。



「CrystalDiskInfo」を用いて確認したストレージの情報は以下の通り。キオクシア製で、容量は2TB(2048.4GB)のものです。パフォーマンスプラスモデルとパフォーマンスモデルだと1TBです。



続いて、各種ベンチマークを行っていきます。ベンチマーク実行時、OMEN Transcend 14は電源に接続した状態で、室内環境は室温がおよそ22度で、無風状態でした。

「CrystalDiskMark」で測定したSSDの転送速度は、シーケンシャルリードが7105.78MB/s、シーケンシャルライトが6005.44MB/s、ランダムリードが430.79MB/s、ランダムライトが370.76MB/sでした。



「CrystalMark Retro」を実行したところ、全体スコアは「10936」で、CPUのシングルコアスコアが「11738」、マルチコアスコアが「124947」などとなりました。



「Geekbench 6」によるCPUのベンチマーク結果は、シングルコアのスコアが「2264」、マルチコアのスコアが「13085」となりました。



シングルコアのスコア詳細はこんな感じ。



マルチコアのスコア詳細はこんな感じでした。



5種類のベンチマークを行ってスコアを出す「Passmark PerformanceTest V11」による全体スコアは「10381」。このソフトは、過去のベンチマークスコア実績と比較して、今回の結果が全体のどのあたりに位置するかをパーセンタイルで表示してくれるのですが、結果は最小値からみて「93%」に位置するということで、上位10%に入っていることがわかります。



CPUのスコアは「30890」で、パーセンタイルは86%。これもかなり上位側。



2Dのスコアは「629」で、パーセンタイルは49%。ほぼ中間。



3Dのスコアは「16377」で、パーセンタイルは71%。中間からやや上位寄り。



メモリーのスコアは「3014」で、パーセンタイルは64%。ほぼ中間。



ディスクのスコアは「47759」で、パーセンタイルは95%。上位側5%以内という、かなり高いスコアです。



Passmark PerformanceTestには、過去に実行したベンチマーク結果をベースラインとして保存して比較する機能もあるので、GPUとしてGeForce RTX 4090 Laptopを搭載した「Razer Blade 16」、Microsoftの「Surface Go 4」や「Surface Laptop Go 3」、そして今回からPerformanceTestをV10からV11に更新したので、V10を同じOMEN Transcend 14で実行した結果を参考として並べてみました。



CPUスコアはこんな感じ。1番上のRazer Blade 16は24コア・32スレッドのCore i9 14900HX搭載なので、その差が出ています。



2Dスコア比較。RTX 40シリーズ最上位の4090と4070を比較する形なので、スペック通りだといえます。



3Dスコア比較。ビジネス用途中心で、CPU内蔵のIris XeグラフィックスやUHDグラフィックスのSurface2機種はかなり離されています。



メモリースコア比較。



ディスクスコア比較。ここではOMEN Transcend 14がRazer Blade 16を上回りました。



3DCGソフト「Blender」の公式ベンチマークツールを実行したところ、GPUが処理した分間サンプル数はモンスターが「1398.997186」、ジャンクショップが「721.298682」、教室が「685.333652」でした。



CPU処理の場合は、モンスターが「101.316844」、ジャンクショップが「62.063059」、教室が「44.557547」でした。



「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」をフルスクリーンで実行した結果は以下の通り。最も負荷が高くなる最大解像度・高品質時「5541」で、評価は「やや快適」でした。



そのほか、選択可能なすべての解像度・品質を実行した結果をまとめるとこんな感じ。画面がちらついたり、動きがカクカクしたりすることはなく、どの解像度・品質でもおおむね問題なく動作しました。

品質\解像度3840×21602540×14401920×10801280×720軽量品質5541(やや快適)9425(とても快適)12168(非常に快適)13576(非常に快適)普通品質4065(普通)7514(快適)10243(とても快適)12863(とても快適)高品質3463(普通)5988(やや快適)8027(快適)10048(とても快適)

「14インチゲーミングPCとして世界最軽量」という特徴があるOMEN Transcend 14なら、モバイル用途に使いたいと考える人もいるはず。果たして、電源が確保できない出先の環境でもゲームを満足にプレイできるのか、そしてバッテリーは持つのか、喫茶店などでゲームをプレイしていて気にならないぐらいのファン音なのか、膝の上に置いてプレイできるぐらいの排熱なのかといったことを、引き続き検証していきます。

・つづく