「2025〜2026年にはAIモデルの学習費用が1兆円を超えて人類に脅威をもたらすAIが登場する」とAI企業・AnthropicのCEOが予言
AIの開発にはGPUやAIアクセラレータからなる大規模な計算資源が必要です。AI企業Anthropicのダリオ・アモデイCEOはAIモデルの学習費用が今後数年で約100億ドル(約1兆5400円)に達すると推測しています。
Transcript: Ezra Klein Interviews Dario Amodei - The New York Times
https://www.nytimes.com/2024/04/12/podcasts/transcript-ezra-klein-interviews-dario-amodei.html
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GoogleやAmazonなどの大企業はAI学習用の計算設備を構築するためにH100を数万台単位で購入しているほか、MetaやMicrosoftは15万台という桁違いの台数のH100を購入していることが報じられています。このように高性能AIの学習には多大なコストがかかるのが現状です。
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GPT-2やGPT-3といった大規模言語モデルの開発に携わり、記事作成時点ではAI企業「Anthropic」のCEOを務めるダリオ・アモデイ氏は、ニューヨーク・タイムズのラジオ番組の中で「現時点での高性能AIモデルの学習コストは約1億ドル(約154億円)だが、2024年後半〜2025年初頭に発表されるAIモデルの学習コストは約10億ドル(約1540億円)に上昇する」と発言。さらに、「2025年〜2026年には高性能AIモデルの学習コストは約100億ドル(約1兆5400円)に達する」とも述べ、AIの学習コストが急速に上昇し続けるという予測を示しました。
なお、AnthropicはAIの性能向上に伴う安全への脅威を「AI Safety Levels(ASL)」と呼ばれる指標で分類しています。記事作成時点のAIはすでに「生物兵器の開発などに悪用される兆候」を示しており、ASL-2に分類されています。Anthropicは「検索エンジンや教科書と比較して壊滅的なリスクをもたらすAI」をASL-3、「現状のAIとはかけ離れた性能を持ち危険度を定義できないAI」をASL-4と位置付けているのですが、アモデイ氏は2025年〜2028年のどこかでASL-4に相当するAIが登場すると予測しています。