抜け毛、むくみ、皮膚炎…“花粉”の頭皮トラブル 頭髪専門ドクターの7つの対策
花粉症により、目のかゆみ、鼻水、くしゃみなどに悩まされている人は少なくないと思います。花粉は頭皮にも影響を及ぼし、抜け毛や薄毛につながる可能性もあります。そこで花粉による頭皮トラブルや皮膚炎による抜け毛について、男性総合クリニック「Dクリニック東京」の「頭髪専門ドクター」の小山太郎さんによる7つの対策を紹介します。
まず、花粉による頭皮トラブルについて「花粉皮膚炎」「花粉による頭皮のむくみ」「ホルモンバランスの乱れ」の3つが原因に挙げられるということです。
花粉皮膚炎とは、花粉が皮膚に接触することによって生じるアレルギー性皮膚炎のことです。花粉による“皮膚の乾燥や炎症”が頭皮にも現れると、頭皮のバリアー機能が低下し、放っておくと健やかな髪の成長を阻害したり、抜け毛や薄毛を誘発する可能性があるということです。
花粉症のアレルギー症状の一つに頭皮のむくみもあります。頭皮のむくみにより、血行不良が起き、血液や栄養分が運ばれなくなってしまい、毛が細く弱くなり抜け毛の症状が引き起こされてしまうということです。
また、目のかゆみや鼻水、鼻詰まりなどの不快な症状を伴う花粉症が大きなストレスとなり、ホルモンバランスが乱れることもあります。ホルモンバランスが乱れると抜け毛の増加につながるということです。
小山さんによると、頭皮トラブルの対策として「ブラッシング」「自分の頭皮にあったシャンプー選び」「洗髪後すぐにドライヤー」「頭皮用の保湿液の使用」「カラーリングは頭皮に優しい薬剤を使う」「髪の分け目を変え、帽子をかぶる」「食生活改善」の7つを挙げています。
ブラッシングでは、頭皮を傷つけないように無理に引っ張らずに毛先から丁寧に行うことである程度の花粉を落とせるということです。シャンプー選びは、髪の仕上がりより、頭皮の状態に合わせることが重要だといい、頭皮が乾燥している場合は脱脂力の弱いアミノ酸系のシャンプーを使い、指の腹で優しく洗うのがポイントだということです。
洗髪後、頭皮や髪をぬらしたままでいると雑菌が繁殖します。そのため、洗髪後はすぐにドライヤーを使って乾かしましょう。熱ダメージを軽減するため、20センチほど離すのがいいということです。頭皮用の保湿液もお勧めで、肌をスキンケアするのと同じ感覚で頭皮もしっかり保湿ケアを行うのが重要だということです。
カラーリング剤は頭皮のダメージを与えるため、できるだけ頭皮に優しい薬剤の使用を勧めています。髪の分け目については、同じ分け目にしていると、同じ場所がダメージを受け続けるためこまめに変えた方が良いということです。食生活については、抜け毛や白髪を防ぐ上、体内の有害金属を解毒する効果がある“亜鉛”が有効だということです。“亜鉛”は、カキやレバー、チーズ、卵黄に入っていて、併せてビタミンやクエン酸と摂取すると吸収率が上がるということです。
小山さんは、頭皮のかゆみが気になると相談に来た患者の中には「かゆみが気になり、頭皮をかいてしまい、炎症を起こしてしまっている方」もいるといい、そういった患者には「頭皮の保湿を推奨しております。『頭皮の保湿を行ったことで、かゆみが治まった』という患者様がたくさんいらっしゃいます』とコメント。さらに「花粉の影響で頭皮がかゆくなる方は、低刺激のシャンプーや保湿ができるコンディショナーを使用して、頭皮の保湿を心掛けることを推奨します」と伝えています。