【森雅史の視点】2024年3月17日 J1リーグ第4節 湘南ベルマーレvs浦和レッズ
J1リーグ第4節 湘南 4(2-1)4 浦和
15:03キックオフ レモンガススタジアム平塚 入場者数12,628人
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23分、ルキアンのゴールが決まるまではまさかこんな展開になるとは想像できないほど浦和のペースだった。ところが1点を返されると急にバタバタし始める。ボールを奪われるとラインを下げて余計に湘南につけ込まれる隙を与えた。
その後は最後まで時間帯によって攻守がハッキリと分かれた。それはどちらのチームも攻撃は出来上がりつつあるものの、守備の構築が遅れているから。ボールを保持して攻め込むときは素晴らしいコンビネーションや個人技が見られるのだが、守りに入ると大切なエリアを空けてしまう。前後のバランスということで言えば、湘南はあまりに前掛かりになりすぎたし、浦和は重心が後ろにかかりすぎていた。
ただ、エンタテインメントとしては成り立っていた。お互いのよさがどこにあるのかハッキリ見えた試合だったからだ。勝点ということを考えると両チームとも悔しさは残るだろうが、合計36本ものシュートが乱れ飛んだのは、サッカーの派手さを見せてくれるリーグの序盤戦ならではの戦いだったと言えるだろう。
森雅史(もり・まさふみ)
佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。2019年11月より有料WEBマガジン「森マガ」をスタート