やっぱり手作りの方がいい? それとも…

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 子どもが大好きな「おやつ」。毎日、おやつの時間を楽しみにしている子どもを持つ親も多いことでしょう。一方で、親からすると「どんなおやつを食べさせたらいいか」「やっぱり手作りの方がいい?」「市販品はあまり与えたくない」と悩みのタネでもあるのではないでしょうか。

 子どものおやつは手作りにした方がよいのか、それとも市販品で問題ないのか……そんな疑問について、管理栄養士の桜井このさんに教えていただきました。

どちらにもメリットとデメリットがある

Q.子どもにとっての「おやつの時間」には、どんなメリットやデメリットがあるのですか。

桜井さん「お子さんの年齢にもよりますが、特に幼児期の場合、3回の食事だけでは十分な栄養を摂取するのは難しいです。大きく成長する段階でカロリーも多く必要とするため、3食の食事に加えて2回程度の間食の時間があるのはむしろ理想的です。また、おやつの時間を設けることで、子どもとのコミュニケーションが取りやすくなり、リフレッシュできる効果もありますね。

デメリットとしては、おやつを与え過ぎてしまうことで起こるカロリーオーバー、糖質オーバーの懸念がある点です。また、おやつばかり食べてしまい、朝昼晩の食事がおろそかになるケースもあります」

Q.子どものおやつはやはり、手作りの方がよいのでしょうか。市販品でも大丈夫ですか。

桜井さん「市販品のメリットはやはり手軽で、すぐに与えられることですよね。味や品質も担保されていますから、子どもに『昨日と味が違うから嫌!』と言われるようなこともありません。デメリットとしては、やはり添加物が多かったり、原材料や詳しい工程などが把握できなかったりする点でしょう。

手作りのおやつは時間と手間がかかりますが、材料や作り方を自分でコントロールできます。どちらにもメリットとデメリットがあるため、用途や生活スタイルなどに合わせて選んでいただくとよいと思います」

Q.おやつを買ったり作ったりするときに、選ぶポイントや気を付ける点はありますか。

桜井さん「おやつを『お菓子』としてではなく、幼児に与える『食事』の一部として考えると、やはり甘いケーキやクッキーといったものは糖質や脂質が多いのでお勧めできません。

そうしたものよりも、果物やヨーグルトなどの乳製品、ふかしたサツマイモ、おにぎり、ドライフルーツなどでカロリーや栄養を補給するのがよいでしょう。糖質は含まれていますが、甘いお菓子などより添加物や糖質もぐっと少ないため、おやつタイムにぴったりだと思います」

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 幼児の場合、体つきは小さくてもたくさんのカロリーが必要で、3食の食事だけでは栄養が足りなくなることもあるようです。そんなときには間食としておやつを与えたいところですが、カロリーや糖質オーバーには気を付けたいですね。楽しいおやつタイムになるように、与えてあげるものも工夫してみるとよさそうです。