井上尚弥戦のサウジ開催構想が浮上 世界的重鎮アラム氏が注目発言「担当者から最初に出た話だ」
井上尚弥＆タパレスが会見
ボクシングのWBC＆WBO世界スーパーバンタム級（55.3キロ以下）2団体統一王者・井上尚弥（大橋）が24日、26日に行われるWBA＆IBF世界同級2団体統一王者マーロン・タパレス（フィリピン）との4団体統一戦（東京・有明アリーナ）に向け、神奈川・横浜市内のホテルで会見した。両者は5か月ぶりの対面。共同プロモート契約を結ぶ米興行大手・トップランク社のボブ・アラムCEOも出席し、サウジアラビア開催の構想を明かした。戦績は30歳の井上が25勝（22KO）、31歳のタパレスが37勝（19KO）3敗。
会見には井上と共同プロモート契約を結ぶ米興行大手・トップランク社のボブ・アラムCEOも出席。92歳の世界的大物プロモーターは会見後に取材に応じ、「イノウエは特に米国でベストファイターとしてPFP（パウンド・フォー・パウンド）でも名前が挙がる。今回はESPN+で配信だが、ストリーミングで2日間の配信。PR的にも非常に人気がある」と需要があることを強調し、こう説明した。
「私が10月に（別の興行で）サウジアラビアに行きましたが、エンターテインメントの話題は『サウジアラビアでイノウエの試合ができないか』というものでした。スポーツエンターテインメントの一番偉い担当者と会って、最初に出てきた話です。やるとしても時差は変えられません。その場所の時間に合わせることになります。今はストリーミングがあるので、ディレイでも見られる。その場所のタイムゾーンでやります」
井上戦は今でも数億円規模の金額が動くが、さらなる巨額マネーで話題を集めるサウジアラビア開催も浮上しているという。アラム氏は「大橋（秀行＝井上陣営）会長が決めること。来年、どれだけ海外でやるのか。その時は話し合うことになります」と話すにとどめつつ、モンスターに夢を描いている。
「来年は122ポンド（スーパーバンタム級）で試合をすると聞いています。再来年なら126ポンド（フェザー級）の王者でも、ランカーでもどこでも面白い試合になるでしょう。今、大谷翔平をはじめ日本人アスリートが米国で非常に注目されている。
米国開催でも『日本人』としてではなく、『ナオヤ・イノウエ』として人気が出るイベントになるでしょう。4団体とは話をしていますが、統一王者になった時点で指名試合を責めない（強制しない）ように伝えています。同じ階級でイベント的に良い試合もできる。大橋会長と話し合っていきます」
しかし、当然ながら目の前の試合が最も大切だと強調。「まずはこの試合です。タパレスはタフな相手。あまり話を進めるのはよしておきましょう」と笑顔を見せた。
アラム氏はモハメド・アリ、レナード、ハーグラー、パッキャオなど歴史的選手を多くプロモートし、スターを生み出してきた世界的大物プロモーター。レジェンドボクサーを引き合いに「イノウエは劣らない。また日本にボクシングの素晴らしさを伝えてくれた。その点でも誰よりも素晴らしいボクサーだと思います」と称賛し、この試合を楽しみにしていた。
（THE ANSWER編集部）
