巨人2年連続Bクラス濃厚で注目集める首脳陣の「責任の取りかた」
今季は秋広、門脇など若手育成にも尽力した阿部コーチ(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext
巨人は9月26日に行われたDeNA戦(横浜)に0−1の完封負け。リーグトップの勝ち星を誇る好投手、東克樹の前に8回無失点と封じ込められ、2番手のJ・B・ウェンデルケンの前に最後の打者となった丸佳浩も空振り三振に倒れてゲームセット。DeNAとの差は「4」。今月に入って4度目となる0−1の完封負けはリーグワーストタイ記録ともなり、CS出場は絶望的となった。
【動画】巨人は26日の試合も0−1の完封負け、最後の打者となった丸はウェンデルケンの前に空振り三振に倒れた
27日にDeNAがヤクルトに勝つか引き分けで、2年連続のBクラスが確定する。
昨年の4位に続き、今季も4位となれば同一監督による2年連続Bクラスは球団史上初の屈辱。3年契約の2年目となり来季まで契約を残す指揮官、原辰徳監督にも厳しい目が向けられそうだ。
また常勝軍団とあって、チームがBクラスに沈んだときはコーチ陣、選手に対しても粛清の嵐が吹き荒れてきたのは歴史が証明している。
昨年4位に終わったチームではシーズン後に打撃部門で1軍では村田修一打撃兼内野守備コーチ、金杞泰打撃コーチ、横川史学打撃コーチ、バッテリー部門では実松一成コーチも退任。投手部門をたばねた桑田真澄一軍投手チーフコーチはファーム総監督へ。元木大介ヘッド兼オフェンスチーフコーチも一軍作戦兼内野守備コーチへ転任と大ナタが振るわれた。
代わって1軍コーチ陣に入閣したのは大久保博元打撃チーフコーチ、阿波野秀幸投手チーフコーチ、川相昌弘総合コーチ、鈴木尚広外野守備走塁コーチら。投打のチーフコーチの顔ぶれも一新し、チーム浮上を目指したが、なかなか勝ち星を積み重ねられなかった。
そんな中、去就が注目を集めているのは阿部慎之助ヘッド兼バッテリーコーチにもある。
昨年から一軍に合流、今季はヘッドに昇格し、次期監督候補の最右翼とされる中、原監督の下で薫陶を受けてきたが、結果として一軍合流後、2年連続Bクラス危機を迎えている。
現役時代は球界屈指の強打の捕手として知られ、一時は4番も務めるなど長く巨人の主力選手としてチームをけん引。一方、責任感の強さも知られており、かつて2013年に楽天と行われた日本シリーズでは主力として打棒を発揮できず、「俺のせいで負けた」と周囲に漏らすこともあったという。
二軍監督も務め、順当に段階を踏んでおり「ポスト原」が同コーチであることは衆目一致するところでもあるが、責任感の強さゆえに身を引く選択肢が出てきても不思議ではない。
果たして今オフも巨人には嵐が吹き荒れるのか。一気にストーブリーグ突入となりそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]