OAKLAND, CALIFORNIA - MARCH 30: Shohei Ohtani #17 of the Los Angeles Angels pitches against the Oakland Athletics on opening day at RingCentral Coliseum on March 30, 2023 in Oakland, California. (Photo by Ezra Shaw/Getty Images)

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(C)Getty Images

 投手として10勝5敗、防御率3.14、167奪三振、打者としては打率.304、44本塁打、OPS1.066を記録するなど、驚異的な活躍を見せた大谷翔平。メジャー日本人初となる本塁打王と、2度目となるア・リーグMVP受賞の期待が高まっている二刀流は、怪我で戦線離脱という無念の結末でシーズンを終えた一方、ファンの記憶に残る大きなインパクトを残した。ここでは日本の至宝が今シーズンに見せた印象的なパフォーマンス、出来事を『CoCoKARAnext』のヒット記事で振り返る。今回ピックアップするのは、2023シーズンのMLB開幕戦、大谷は6回無失点、10奪三振という快投を披露したのだが…。記事初掲載:2023年3月31日

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 何度も聞かれたフレーズを、今季も初戦で耳にすることとなった。

 2023年のMLBが開幕を迎え、エンゼルスはアスレチックスとのオープニングゲームで、大谷翔平が先発マウンドに登り、6回無失点、10奪三振の力投を繰り広げた。大谷は1点のリードを守ったままマウンドを降りたものの、救援陣が失点を許し、1−2でエンゼルスは初戦を落としている。

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 この日、大谷は「3番・投手兼DH」として出場し、打者でも3打数1安打1申告敬遠という成績を残した。背番号17が投打で奮闘し、終盤で逆転されチームが敗れるという、昨季まで何度も目にしたパターンがいきなり展開されたこのゲームを、現地メディア『The Comeback』では、特徴的な内容で伝えている。

「エンゼルスの開幕戦で敗北。『Tungsten Arm O’Doyle』リターンズ」

 開幕戦終了直後、このタイトルが掲げられたトピックを同サイトが配信。「Tungsten Arm O’Doyle」とは、昨シーズン中よりエンゼルスの試合結果で使用されることとなった「なお、エンゼルスは」という意味のフレーズだ。大谷やトラウトが活躍するも、最後にエンゼルスが試合に敗れた際、頻繁に用いられてきており、同メディアは2023年も「初戦で戻ってきた」と皮肉を込めて報じている。

 記事の中では「エンゼルスは木曜日、アスレチックスに1−2で敗れた。先発投手のショウヘイ・オオタニが見事な投球を見せたにもかかわらず開幕戦を落とした」と結果を記しており、その上で「トラウトは木曜日、比較的静かな一日だったが、オオタニはいつものように特別だった」として、以下の様にこの日のスターターの内容、そしてチームの勝敗に言及した。

「オオタニは6回をシャットアウトし、わずか2安打、3四球、10奪三振のピッチングをした。1901年以来、オープニングデーに6回以上をシャットアウトし、10個の三振を奪った投手は他に25人いた。だが、他の25人とは違い、オオタニのチームは負けた」

 また同メディアは「『Tungsten Arm O’Doyle』はシーズンオフや、オオタニのワールド・ベースボール・クラシックでの圧倒的な活躍の間はその身を潜めていたが、この日、正式に復活してしまった」とエンゼルスの敗戦を改めて強調。その上で「野球を数シーズン見ているなら、おそらくそのフレーズをよく知っているだろう。もし新しいファンであれば、今後、何度か耳にすることは確かなので、親しみを持つこととなるはずだ」と独自の言い回しで表現している。

 大谷は圧巻のピッチングを披露し、打席でも存在感をみせつつも、チームは逆転負け。「Tungsten Arm O’Doyle」、日本語での「なおエンゼルスは」という言葉を今シーズンも幾度となく聞くことになるのだろうか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]