シリーズ読者投稿〜あの時、あなたに出会えなければ〜 投稿者:Mさん(愛知県・年齢性別不明)

令和になる直前、Mさんの叔母が亡くなった。

生前から実家のお墓に納骨してほしいと言われていたMさんは、骨壺を持って乗った飛行機で......。

<Mさんの体験談>

年号が令和に変わる直前に、母の妹である叔母が亡くなりました。

叔母は未婚で母以外の身内は他県在住、母は施設に入所しているため姪である私が諸々手続きを行いました。

生前から亡くなった時は実家のお墓に納骨してほしいと言われていたため、飛行機で愛知県から納骨に向かうことになりました。

「座席の下に置いてください」

納骨ということで礼服一式も持参したため、荷物がとても多くなっていました。

飛行機には貴重品が入ったバッグ、季節的に羽織物が必要だったのでそのような雑品を入れた別のバッグ、更に風呂敷に包んだ骨壷を持ち込み、トランクは預けることに。

雑品のバッグは上の棚、貴重品のバッグは足元に置いたものの、骨壷だけは手に持ったまま。

その時、CAさんに「お荷物は座席の下に置いてください」と言われたのですが、叔母の骨壷であること、下に置くのは忍びないことを伝えました。

私の事情を聞いたCAさんは、笑顔で頷き、その場を離れました。そして戻って来て、こう言ってくれました。

「前に2席空いているのでそこに移り叔母様を座らせてあげて下さい」

CAさんは荷物の移動を手伝って下さった上、「叔母様の最後のフライトに利用して頂きありがとうございます。良いフライトになりますように」 と声もかけてくれて......。亡くなった相手にも気を遣って頂き嬉しく思いながら移動出来ました。

生前には一緒に旅行に行けなかった叔母と、最後に隣に座って飛行機に乗れた。CAさんの素敵な気遣いだと思うと今でも涙が出てきます。

あの時のCAさん、本当に感謝しています。ありがとうございました。

誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!

Jタウンネットでは読者の皆様の「『ありがとう』と伝えたいエピソード」を募集している。

読者投稿フォームもしくは公式ツイッター(@jtown_net)のダイレクトメッセージ、メール(toko@j-town.net)から、具体的な内容(どんな風に親切にしてもらったのか、どんなことで助かったのかなど、500文字程度〜)、体験の時期・場所、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。

(※本コラムでは、プライバシー配慮などのため、いただいた体験談を編集して掲載しています。あらかじめご了承ください)