逆転CSのキーマンとなるか 坂本勇人復活劇の背景とは
坂本は4年ぶりに20発をマークした(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext
巨人は9月24日のDeNA戦(横浜)に6−0と勝利。先発戸郷翔征が9回6安打無失点で自己最多タイとなる12勝目を完封勝利で飾ると、打線では坂本勇人の2発が飛び出し、一発攻勢で3位DeNAとのゲーム差を「2」とした。
【動画】復活ののろしを上げる!坂本が5回に今永から21号2ランを放ったシーン
34歳のベテランが大事な戦いで躍動した。「3番・三塁」で先発出場した坂本は5回一死三塁、相手の左腕エース今永昇太の甘く入った直球を捉え左翼席へ運んだ。
値千金の21号2ランで節目となるプロ通算1000打点をマークすると、勢いは止まらない。9回にも三嶋一輝から22号3ランを放ち、この日は自己最多タイとなる5打点と暴れまくった。
チームへの貢献は打撃面だけにとどまらない。新しい守備位置となった三塁手としても4回の封殺を含む3度の守備機会をしっかりこなすなど、堅守でもチームを助けた。
負ければ自力CS消滅危機となったゲームにおいて攻守で存在感を示した。
シーズン終盤にきて、坂本の打棒に勢いが増している。昨年は5本塁打にとどまった本塁打数が今季はすでに22本をマーク。打率も首位打者の宮崎敏郎(DeNA)に迫るリーグ2位の・296まで上げてきた。
坂本が20発を超えるのは4年ぶりとなる。近年は長打力の衰えに悩みを抱えていた背番号6が打棒復活の裏には、今月7日のヤクルト戦から三塁にコンバートされたことも大きいようだ。
以前から肉体的な負担を懸念していた原辰徳監督が決断、遊撃に関してはルーキー門脇誠が育ってきたことも後押しした。
当初は守備位置へのとまどいも見せていたが、さすが名手、坂本。球界きってのショート・ストップといわれた実力で三塁でも好守備を連発している。
一方、7日のヤクルト戦以降の打撃成績は打率・340、6本塁打、15打点と好調を維持している。終盤のCS争いをくり広げているチームで主力としての責任感もあるだろうが、三塁コンバートにより肉体面で負担が少なくなったこともいい影響を及ぼしているようだ。
チームも残り6試合。一戦も落とせない戦いが続く中、坂本の打撃復調は何よりもの明るい材料となる。このまま突っ走れるか、今後も注目の存在となりそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]