原巨人 自力V消滅危機 首脳陣が名指しで活躍を求める「ベテラン選手の名前」

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最近はベンチスタートの日が増えている中田(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 巨人は8月5日の広島戦(マツダスタジアム)に3−7と敗れ、連敗を喫した。今季ここまで1勝と鬼門のマツダでの戦いを乗り越えられない。

 先発は7月4戦4勝と好調だった山崎伊織。しかしその若きエース候補が粘れない。0−0で迎えた2回一死一塁の場面、前日にも本塁打を浴びたマット・デビッドソンに2試合連続となる左越え先制2ランを浴びると3回にも集中打を浴び、2回3分の2、4失点KOでマウンドを降りることに。勢いづく広島打線を止められず、続く中継ぎ陣も失点を重ねた。

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 打線も昨年から連敗中だった左腕、玉村昇悟に対しこの日は3番に右打ちのルイス・ブリンソンを入れるなど右打者重視のラインアップで臨んだが、あと一歩及ばず。7回には主砲・岡本和真の27号ソロも飛び出すが、広島の勢いにはね返された。

 この連敗で首位阪神とのゲーム差は8ゲームまで広がり、目指すV奪回には危険水域に達しつつある。最短で8日にも自力V消滅とピンチを迎えているチームの戦況には自軍首脳から奮起が求められている選手もいる。

 巨人の大久保博元打撃チーフコーチは元巨人の左腕エース、高橋尚成氏のユーチューブチャンネル「高橋尚成のHISAちゃん」に出演、逆転Vへのキーマンについて語った。

 5日に更新した同動画内で逆転優勝に向かうキーマンについて聞かれた大久保コーチは投手ではハーラートップの10勝をマークしている戸郷翔征の名をあげ、野手に関しては「キーになるのはベテランやレギュラークラスの選手」とした。

 具体的には主砲の岡本和真、丸佳浩、中田翔、吉川尚輝の名前をあげ奮起を促す場面があった。

 理由に関しても、これらベテラン、主力が機能しないと「若い子のミスが目立つ」として、秋広優人、門脇誠など積極起用している若手に目が向けられることになり、「責任がそっちにいってしまう」と無用なプレッシャーがかかりかねないことを危惧した。

 現在のチームは従来の主力、ベテランと若手を融合させ、世代交代を図っている真っ最中。チームを前に進めるためにもベテランの働きがより大事になっている。

 また同コーチが名前を挙げた選手の中では丸が現在、「左ひざの蜂窩織炎」のため離脱中。中田もこのところコンディション不良を抱え、ベンチスタートの日々が続いている。

 直近6試合では8打数1安打、本塁打0、打点1と本人にとってももどかしい時間を過ごしている。

 昨年8月は不振の岡本和に代わって一時4番を務めるなど、本来夏場に調子を上げてくる選手。その中田が計算に入ってこられないとなれば、原辰徳監督も危惧する主砲の岡本和の孤立化などほかの選手に与える影響も大きく、完全復活が待たれている。

 果たして背番号10の豪快な打撃が見られるのはいつになるのか。これ以上、上位チームと離されないためにもチームでは投打にわたって急ピッチで整備が求められている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]