7日の債券市場で、先物中心限月6月限は続伸した。前日の米国市場で長期債相場が上昇(金利は低下)した流れが波及した。中国景気に対する慎重な見方が広がったことも、安全資産とされる国債の買いを誘った。

 前日の米国市場では手掛かり材料が乏しいなか、長期債はポジション調整目的の買いが入った。円債市場では利付国債の入札や定例の国債買い入れオペがなく、様子見ムードが強い展開となった。

 中国税関総署が7日発表した5月貿易統計(ドル建て)は、輸出額が市場予想を下回り、前年同月比で7.5%減と大きく落ち込んだ。中国景気の低迷が日本の企業活動に及ぼす悪影響が意識され、国債に資金をシフトさせる目的の買いが入った。

 先物6月限は前日比7銭高の148円84銭で取引を終えた。現物債市場で、新発10年債利回りは同0.010%低い0.410%をつけた。

出所:MINKABU PRESS