浦和レッズ復帰の興梠慎三が語る「スゴいと思ったFW3人」
元プロサッカー選手・那須大亮が、2013年に浦和レッズで共に戦った興梠慎三選手を招き、浦和への復帰経緯から興梠選手が選ぶ歴代JリーグFW3名まで、話を聞いた。


この記事はYouTube配信「【点取屋】9年連続2桁得点を記録した興梠慎三が選ぶスゴいと思うFWは??浦和復帰の経緯についても語る」から、ライブドア社の自動書き起こしツールによって生成されています。

那須: はい。ということで今回、興梠慎三選手と対談させてもらいます、お願いします。

興梠: お願いします。

那須: 今、キャンプ中ということでどうですか、キャンプ?

興梠: 初めての監督だからどうかな?と思ったけど、意外にそこまでキツくはないかな

興梠選手・浦和復帰の経緯





那須: 森脇良太Youtubeチャンネルでも散々聞かれたと思うんですけど、浦和の復帰の経緯。なんで復帰したかというのは視聴者の皆さん気になるところだと思うので、ちょっと簡潔に冒頭でちょっとお話ししたいんですけど。

興梠: 正直、かなり迷ったっていうのはあるけど、自分があと何年できるか分からない状況の中で、もしかしたら今年で引退するかもしれないし、そう考えた時に浦和に今年戻った方がいいのかなっていう。最後はやっぱりレッズで終わりたいっていう気持ちは強かったんで。

那須: ずっと言ってたもんね。

興梠: それは自分も思っているし、自分でも公表しているから、そういう中で1年で帰ってくるのが自分の中でベストだったのかな。でも、一応レンタルという形はもう終わりだったんで、自分は帰りたくても帰れない状況だったんで。

那須: あっそうなんだね、期間としては。

興梠: そうそう。だから、戻してくれたチームにはすごく感謝してますね。

興梠選手が今までスゴいと思ったJリーグFW3人





那須: その経緯を聞いたので早速、企画というか昔、オンラインでもちょっと聞いたんですけど、日本はまだFW不足と言われている中で、9年連続10点以上取って、昨年は5点?

興梠: 昨年は5点(笑)。

那須: 5点でもスゴい数字ですけど、今トータル163点。Jリーグで取っているんですけど、今まで慎三がスゴいと思ったFW3人。

興梠: いやぁ〜難しいなぁ。でも、やっぱり得点ランキング上位にいる人はやっぱりスゴいなと思いますけどね。大久保嘉人さん、佐藤寿人さんは自分にないものを持っているし、どこからでも決められるスーパーゴールもいいし、ミドルシュートも多いし、そこら辺はやはりFWとしての嗅覚がスゴいなと思いますね。

あと、もう一人挙げるのはやっぱり柳沢さんかな。やっぱりそこが自分の中ではすべて師匠みたいな感じなので、FWで点取るだけじゃなく、やっぱり周りを生かす自分が空けたスペースで味方が得点を取るみたいなそういうのを教わったのはやっぱり柳沢さんかなとは思いますかね。

柳沢選手を見て勉強するものは多かった





那須: 参考というか、盗んだりしてたの、見ながら?

興梠: やっぱり、動き出しすごかったですね、見ていて。自分で点を決めるというよりかは、味方をうまく使うような動き出しっていうのは、本当にそういうのは上手かった。シュートはそこまで上手いイメージは多分ないと思うんだけどやっぱりうまかったですね、動き出し。

那須: よくやるじゃない。オフサイドギリギリに膨らみ直してるみたいな、ああいうのとかそうなの?

興梠: そういうのもそうだし、なんだろうな…足とかもそんな大して速くないんだよね。

那須: そうなんだ。

興梠: 速くない、そこまでは。

那須: 初速は早いでしょ?

興梠: まぁ速い。速いけど、そこまでスピードがあるような選手ではないんだけど上手いんだよね。直接、柳沢さんから指導を受けたりとかはないんだけど、やっぱり見ててやっぱり勉強するものは多かったですね。

興梠選手がボールをもらう時"逆の動き"はどこで生まれた?


那須: よく慎三が一緒にやってた時に、ディフェンスってゴールサイドにスライドしてくるでしょ横ズレで。それに対して慎三って絶対逆に動くじゃん? 逆でもらおうとするじゃない? あれってさ、どこで教わったの?

興梠: いや、教わってはないけど、例えば同じ方向に動くとやっぱりディフェンダーとしてはスゴい狙いやすいと思うし。例えば、左にボールがある時に自分がちょっと降りて右足につけられると多分食われやすい。

だから、左足に出してくれれば反転して逆サイドに持っていけるようなイメージがあるから、なるべく逆サイド斜めにちょっと落ちる方が多分逆に持っていきやすいから、そういうので自然となんか。

那須: 自然となんだあれ?

興梠: うん、自然と。でもワントップしてたから自然とやっぱそういう風に自然と身に付いたかもしれない。

那須: 結構、消える選手が多いんだよ。ディフェンスのコースに入っちゃって。

興梠: そうだね。

那須: だから、そこが顔上がった時にいつも慎三が逆に動いてくれていたから、勝手に出してミスを帳消しにしてくれてたからいつも

興梠: いやいや。でも、ただそっちの方が相手に狙われにくいし、簡単に多分ターンできるからFWは絶対そっちの方がキープはしやすいと思う。

興梠選手のロングボール時の身体の当て方





那須: ロングボールに対して、身体を当てるじゃんパーンって。あれでキープしたりするでしょ。あの当て方とかどうやって身に付いてきたんだろうって思って。そのままグシャって潰される人がほとんどで。

でも慎三ってさ、ボールがこう上がってきました。その時にちょっとチラって見るじゃん、まず。見て、当てるじゃん、身体ギリギリで。

興梠: 要はボールを見るかディフェンスを見るかじゃん。割合としてはボール:3、ディフェンス:7ぐらいの割合で見る。

那須: 見てるんだ。

興梠: うん。要はディフェンスもやっぱりバーンって上に上がって来る時は、最初に落下地点には入らないじゃん。

那須: 入らない。

興梠: 3〜4歩後ろぐらいから走り込んでヘディングするでしょ? ってことは、3〜4歩後ろにいるということは、その3〜4歩ぐらいにはそこに落ちてくるということじゃん。

だから、その2歩後ろぐらいで自分で身体を当てたら自分の足元に来るだろうなという感覚かな。

那須: それで人を見てって

興梠: だから、たまにとんでもないとこに落ちたりする時もあるけれど、まあでもそんな感じかな。

那須: ディフェンスのどこを見てるの?何を見てるの?視線を見てるの?

興梠: いやいや、全然。ディフェンスがどこにいるか。最初はまずボールを見るじゃない。その時点で大体ここら辺だろうな、落ちるな、ここら辺だろうな。で、そこからもうディフェンスしか見てない。

那須: 見てない。

興梠: で、ディフェンスに身体を当てたら、ちょうど足元ぐらいのところにボールが多分あるみたいな感覚。

那須: 身体を当てるのもギリギリじゃん、最初から当てないじゃん。

興梠: 当てないね。

那須: 当てたら押されるから

興梠: やっぱり体格も違うしセンターバックって。俺もちっちゃい方だから、やっぱり体負けするので、何で説明していいか分かんないけど、とりあえずボールはあんまり見てない。

那須: あれも結構ワントップやって身に付いた?

興梠: そうだね。

興梠選手の抜群のスローイン時の受け方


那須: あと、スローインの時の受け方が抜群!

興梠: ははは!(笑)。でも、あれ結構研究されてるんだよね相手から。ちょうどそれも本当サウナ入ってさ昼、犬飼とちょうどその話になって「慎三さんのスローインって、絶対読まれてても取れないっすよね」みたいな。でも、あれは練習しているわけじゃない。

那須: だよね。でも「ここら辺、投げて」とは言ってるよね。

興梠: そうそう。「俺がこう動き出すから、足元っていうよりかスペースに投げて」みたいな、一応言うんだけど。

那須: そのタイミングとスペースの作り方が絶妙だから

興梠: 相手がそこで嵌めたいから人数を集めるわけじゃん。でも、そこで剥がして逆サイドに持っていくから、もう3〜4人ぐらい置き去りにして行けるから

那須: そうそう。局面が一気に変わるから全部退かないといけなくて。あれのカラクリじゃないけど

興梠: あれはでも…簡単。

那須: まぁまぁまぁ。

興梠: でも、取られたらとドカウンター

那須: そうだよね。

興梠: うん。真ん中に入れるわけだから、そこから逆に3〜4人置き去りにされるから、ちょっとそのリスクもあるけど。

那須: でも、あれ応用効くよ。スローインだけじゃなくて他の局面でもああいうよくやるじゃない、引いて動き出すみたいな。

興梠: ちょうどその時、ミシャサッカーだったじゃん。やっぱり両ワイドにいるわけじゃんミシャサッカーって。だから、ワイドはもう逆サイドのワイドはもう高い位置に取らせといて、そこからこっちで剥がしても1発でもう逆サイドまで行くから、そこから1対1とかになるから、

スローインってそんな重要視されていないけど、一つ見方を変えればスゴいチャンスになるし、あれで何度もチャンス作ってたから、スローインはあんまり舐めちゃいけないですね。

興梠選手が一番工夫した「クロスの入り方」





那須: あと、ゴール前の入り方。それは寿人も上手かったし、嘉人も上手かったし

興梠: 得点取る人は、そこに共通しているけど

那須: あの消える動きというか、ギリギリまでだってさ、あんま動かないじゃん。

興梠: そうだね。

那須: みんな共通してるのが、寿人もそんな多く動いてるっていう印象はなくて。多分、人によってサボっているくらいの、ずっとこう…

興梠: 別にそんな動かなくていいんだよね。ここだと思った時に力を溜めてたいっていうのもあるし、そこまで別にそんな動き出さなくてもいいんだけど。でも、自分が一番工夫したのはやっぱクロスの入り方かな。クロスの入り方一つ変えれば、俺も身長高い方じゃないけど。

これをやっただけでクロスの得点がめちゃくちゃ増えたっていう入り方があって、FW待ち構えてるんだけど、センタリング上がる時に相手ディフェンスの前に入るっていうちょっと簡単なんだけど、それってディフェンスついてこれないよ、全然。

那須: それはなんなの? ディフェンスの視野が消えたところから入るってこと?

興梠: そうそうそう。センターバック2枚いて、右から上げてくるじゃん。

那須: 2枚います。

興梠: 逆サイドのセンターバックの後ろにいるわけよ。もうFWも「クレクレ!」って身動きするじゃん。ただ、こいつは多少ちょっと後ろを気にするわけでしょ

那須: そうだね。

興梠: 上がった瞬間にこいつの前に入るっていう。ただ、それだけで当たり前かもしれないけど、これするだけでめっちゃ点取れるようなる

那須: そうなんだ。そこに上げてくれる、センタリング?

興梠: いや、上げてくれるわけじゃないのよ。確率論で言ったらセンタリング上げます。じゃあ、この逆サイドはセンターバックに弾かれるか、ドンピシャでこいつピンポイントで越えてくるか、もう俺まで超えちゃうか。この3つしかないわけじゃん。センターバックに弾かれるか。

多分、こっちの確率が高いのよ。ドンピシャでくるってことはあんまりないじゃん。ってことは、こいつの前に入れば触れるじゃん。っていう確率論で考えて、こいつの前に入るようになったら急に点が取れるようになった。

那須: それでエリア内の得点がめちゃくちゃ多かった。

興梠: エリア内というかセンタリングがめちゃくちゃ。それで多分10〜15点ぐらいは取ってるかな。自分の得点シーンとか見てもらったらわかるんだけど、急激に何かそれの得点が増えている時期があるの。

長沢が試合して時に「慎三さんのクロスの入り方、真似したら点取れるようになりました」って試合で言ってきて嬉しかったね。あいつの身長でかいけど、やっぱその動きするだけでもっと点取れると思うし。

那須: そうだね。確かに、みんなボールを待ってるもんね。ここに来い!みたいな感じだけど、そうじゃなくて動き出してるってことね。いや、本当に深いっす。ありがとうございます。

興梠: いえいえ。

浦和・ホーム開幕戦は3月4日の15:00から





那須: はい。ということで、慎三がスゴいと思った選手3人。柳さんと嘉人と寿人っていう。あとFWのスキル的な部分。自然とやってたことなんですけど、そのちょっとカラクリが知りたくて、みんなだいぶ参考になったと思うので、是非あのFWの選手たちは盗んで技術にしてください! よろしくお願いします。

浦和レッズ・ホーム開幕戦が3月4日、駒場スタジアムで15時キックオフであります。概要欄の方から購入できるようにリンクを貼っておきますので、満杯の駒場でホーム勝利をみんなで分かち合えるように皆さん、ぜひ応援よろしくお願います。今シーズン興梠選手、10点獲ってもらって

興梠: いやいや…ダイちゃん。勘弁してよ(笑)。

那須: 勘弁してよ…そこはお願いしますよ!(笑)

興梠: ほんと二桁って難しいね、今考えたら。

那須: 何気なく9年連続獲ってましたけど、去年やっぱそれを痛感したってことでしょ?

興梠: そうだね。

那須: でも、志は高くね。今シーズン頑張ってもらって。

興梠: がんばります。

那須: ありがとうございました。

興梠: ありがとうございました。

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