『ライン・オブ・デューティ』以来の衝撃!イギリスで絶賛された犯罪サスペンス『ザ・キャプチャー』シーズン2が上陸

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監視カメラに翻弄される現代社会を舞台に、警察、情報機関、メディアによるディープフェイクや情報操作などの陰謀に立ち向かう女性警部の活躍を描いた犯罪サスペンス『ザ・キャプチャー 歪められた真実』の待望のシーズン2が「スターチャンネルEX -DRAMA & CLASSICS-」にて日本初配信中。シーズン1からさらにパワーアップして、クリフハンガーとどんでん返しが続く緊張感たっぷりの本作の見どころを紹介しよう。

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とにかくイギリスで今評判!

『ザ・キャプチャー 歪められた真実』のシーズン1は、2019年9月に英BBC Oneで放送され、平均視聴者数770万人を記録。待望のシーズン2は2022年9月に同局で放送され、視聴者からは『SHERLOCK/シャーロック』『ライン・オブ・デューティ』『ボディガード -守るべきもの-』以来の衝撃などという反響を呼び、辛口レビューサイトRotten Tomatoesでも批評家票100パーセントを獲得するなど、高い評価を得ている人気ドラマだ。

シーズン1は、自分の身に覚えのない監視カメラ映像がもとで暴行拉致容疑をかけられた元兵士ショーン・エメリーと彼を追うレイチェル・ケアリー警部補を中心に、ロンドン警視庁殺人課、ロンドン警視庁テロ対策指令部(SO15)、英米の情報機関、そして人権問題を提起する謎の集団が絡み合うという内容だったが、今シーズンではさらに謀略が複雑に。舞台になるのは、シーズン1から6カ月後のロンドン。レイチェルは警部に昇進し、殺人課からテロ対策指令部のマッピング部門に異動したが、誰も信用できずに孤独な日々を送っている。そんななか、監視カメラに姿が映っていない“見えない”銃撃犯による殺人事件が起こり、レイチェルは再び最前線で巨大な陰謀と対決することになる。

>>スターチャンネルEXで『ザ・キャプチャー 歪められた真実』シーズン1〜2を視聴する

さらに、次期首相候補と目される政界期待の若手議員アイザック・ターナーがBBCのニュース番組で行ったインタビューがハッキングされた事件を皮切りに、空港の監視カメラに顔認識システムを導入するという政府の安全保障政策やメディアによる情報操作やディープフェイクなど、警察、メディア、ビッグテック、英政府が絡む国家規模の陰謀事件が展開していく。

シーズン2の見どころは?

まずは、プロットが秀逸なところに注目したい。企画・脚本・製作総指揮のベン・チャナンは、ドキュメンタリー作家としても知られ、サイバー犯罪ものや刑事ものに定評がある。クリフハンガーとどんでん返しが続き、毎回ハラハラどきどきの緊張感で、見るのを止められないほどハマる内容になっている。

頭脳明晰で誰よりも一歩先を読み、正義感と抜群の行動力を持つ主人公のレイチェル・ケアリーがどのようにこの極秘の陰謀に立ち向かっていくのかも見どころの一つだ。シーズン1のラストで驚きの決断を下した彼女の思惑は? 果たしてレイチェルはこの巨大な陰謀の真実を暴くことができるのか? シーズン2のラストでも驚きの展開が待っている。

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また、野心的かつカリスマ性のあるアイザック・ターナー安全保障担当相を演じる英俳優、パーパ・エッシードゥにも注目したい。2016年にロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの舞台『ハムレット』で黒人俳優として初の主演を果たし、英Sky Atlanticの犯罪ドラマ『ギャング・オブ・ロンドン』では、ロンドンの裏社会で生きるギャングの息子を好演。BBC/HBOのドラマ『I May Destroy You(原題)』では主人公の親友のゲイ男性役を演じて、BAFTA賞やエミー賞にノミネート、A24製作の映画『MEN 同じ顔の男たち』に出演するなど、さまざまなキャラクターを変幻自在に演じる実力をもつ、今話題の英若手俳優である。本作でも、陰謀に巻き込まれて仕事と家族を失う危機に直面する政治家を演じる彼の存在感が大絶賛された。

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ほかにも、主人公レイチェルを演じるホリデイ・グレインジャー(『私立探偵ストライク』)をはじめ、ベン・マイルズ(『ザ・クラウン』)、リア・ウィリアムズ(『ザ・クラウン』)、ロン・パールマン(『ヘルボーイ』)などシーズン1からの続投キャストに加えて、インディラ・バルマ(『ゲーム・オブ・スローンズ』)、チャーリー・マーフィ(『ハッピー・バレー 復讐の町』)など、個性派俳優たちが出演している。

ホリデイ・グレンジャーは英誌のインタビューで、「この次に何が起こるのか知りたいし、もちろんシーズン3を見てみたい」と答え、次作の継続を示唆している。危険な立場に追い込まれたレイチェルの身に何が起こるのか? ショーン・エメリーは釈放されるのか? 続編が製作されることを期待したい。

イギリスのフェイクニュースの実情

英警備会社が行った調査によると、イギリスでは全国でおよそ737万台(国民11人につき1台)のCCTV(監視カメラ)が設置されており、一人につき1日70回も監視カメラで撮影されているという。日本の台数は500万台といわれ、それと比較しても、イギリスでCCTVが普及していることがわかる。シリーズ2で描かれるような、リアルタイムで監視カメラを操作するディープフェイクの技術は実際にはまだ存在しないとされるが、この先開発される可能性はあるだろう。

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また、別の調査では、メディアで報道される情報が真実か虚偽かに関して、イギリス人の70パーセントが不安に思っていることが明らかになっている。クリックベイト、スピン報道、虚偽の報道を含むフェイクニュースやソーシャルメディアのハッキングは現実に起こっていることだ。そして実際に、大手テック企業が牛耳るソーシャルメディアのアルゴリズムが世相を左右するような世の中になっている。英作家ジョージ・オーウェル原作の『1984』では、ビッグブラザーが監視する社会が描かれるが、今やビッグブラザーが裏で社会を操る時代になりつつあるのだ。今作を見ると、ソーシャルメディアや携帯電話を使うのが恐ろしくなるほどの危機感を覚えるが、まさに現代社会への警鐘を鳴らしているといえるだろう。

ハラハラどきどきのストーリーのなかで、現実世界にも起こりそうな社会問題をリアルに描き出す犯罪サスペンス『ザ・キャプチャー 歪められた真実』。見ているうちに何が正義で何が悪か、真実と虚構の違いがわからなくなり、現代社会に生きるすべての人々に、「私たちは目にするものを本当に信じることができるのか?」と問いかける作品だ。

『ザ・キャプチャー 歪められた真実』シーズン1〜2は、Amazon Prime Video(アマゾンプライムビデオ)「スターチャンネルEX -DRAMA & CLASSICS-」にて配信中。BS10 スターチャンネルにて3月放送予定。

(名取由恵 / Yoshie Natori)