うれしい初タイトルをつかんだ安森一貴(写真:大会提供)

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<MAIN STAGE JOYXオープン2022 最終日(1日競技)◇10日◇JOYXゴルフ倶楽部 上月コース(兵庫県)◇7039ヤード・パー72>
ツアー外の1日競技ながら歴代賞金王の伊澤利光、小田孔明、宮里優作をはじめ、今季国内男子ツアーのシード選手16人らが出場した「MAIN STAGE JOYXオープン」が10日、行われた。ツアー並みの顔ぶれがそろう中、プロ4年目の24歳・安森一貴が持ち前の“勝負強さ”を発揮。1イーグル・8バーディ・1ボギーの「63」をマークして大会初優勝を遂げた。
10番から出た12番でバーディ先行すると、13番パー5では2打目を1メートル弱につけてイーグル。「僕は乗り出したらイケイケで、けっこう伸ばせるんです」と面白いようにバーディを奪って自己ベストタイを叩き出した。「63を出せたことにびっくりです。素直にうれしいです。プロになって大きな大会で勝つのは初めて」といううれしい初タイトルを手にした。
大阪府出身の安森は大商大高校、関西学院大学で腕を磨いた。日本学生3位タイ、関西アマ3位タイに入るなど活躍したが、学生時代に目立ったタイトルはない。2019年1月にプロ転向後も思ったような結果を残せていなかったが、「スイングは基本に立ち返りました」とタオルを両ワキに挟んで練習し、腕と体を同調させたスイングに磨きをかけた。
また、宝塚にある信頼できるゴルフ工房「ピジョンゴルフ」でクラブ調整を任せるようになった。「クラブが合っていると自分が思ったように打てるんです。大きなミスもないですし、1ラウンドで“OK”の距離につく回数が増えました」と得意のアイアンショットの切れ味が増して、全体的な底上げができた。
2日前まで行われていた「日本プロゴルフ選手権」の最終予選は2日間「66」を並べて、首位タイで本戦の出場を決めた。「調子もいいですが、今年は予選会でいい結果が残せています」。昨年末のツアー出場権をかけたQTはサードで敗退。今年は、レギュラーツアーの「ミズノオープン」とABEMAツアー開幕戦の「Novil Cup」に予選会を突破して出場した。短期決戦の予選会で勝負強さを見せている。
多くのシード選手、ツアー優勝経験者を抑えての優勝。「シード選手がたくさんでている試合で優勝できたのは自信になります。日本プロにも出場できるので、シード権を決められるような順位を目指したいです」と自信を見せる。ちなみに、明日は「日本オープン」の1次予選があり、今後もいくつかの予選会出場が決まっている。
「多くの試合に出て、同世代と肩を並べられるようにがんばりたい」。1997年生まれの安森は、ツアーで活躍する片岡尚之、大岩龍一、古川雄大と同じ年。1つ下の学年には金谷拓実、桂川有人、清水大成らもいる。20代の若手が台頭する今年、その波に乗り遅れるつもりはない。「将来は日本で活躍して、世界のメジャー、LIVゴルフも出たいですね」と大きな目標を掲げている。
■「MAIN STAGE JOYXオープン」とは
歴代賞金王の伊澤利光や小田孔明らをマネジメントする「株式会社JOYX」が主催。自称“日本一の草トーナメント”は、男子のトッププロだけでなくジュニア、アマチュアが参加して、プロアマ形式で全選手が同じ距離、コースセッティングで腕前を競い合う。また、「ブルークローバーキャンペーン」として前立せんがんの早期発見・治療の大切さを啓蒙する活動も行っている。今年は、兵庫県・芦屋市に本社を置く「株式会社メインステージ」をタイトルスポンサーに迎えている。
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