by mynetx

2022年6月16日をもって、Microsoftが提供してきたインターネットブラウザのInternet Explorerのサポートが終了となります。Internet Explorerはインターネット黎明期の1990年代から2000年代にかけて人気を誇ったブラウザで、一時は「ウェブブラウザといえばInternet Explorer」というくらい世界中で広く利用されていました。

Microsoft is shutting down Internet Explorer after 27 years; 90s users get nostalgic

https://www.timesnownews.com/viral/microsoft-is-shutting-down-internet-explorer-after-27-years-90s-users-get-nostalgic-article-92155226

Internet Explorerは、1995年にMicrosoftがリリースしたMicrosoft Plus!の一部として最初に登場したブラウザ。これ以降、MicrosoftはWindowsの各バージョンにデフォルトで、あるいはサービスパックという形式でInternet Explorerを提供しており、Windows 95以降を搭載したOEMブランドのPCでも広くプリインストールされてきました。

Internet Explorerは2003年にそのシェアがピークに達しており、その使用率は驚異の約95%だったそうです。しかし、GoogleのChromeやMozillaのFirefoxといった競合ブラウザの台頭により、そのシェアは次第に減少していきます。

Internet Explorerに搭載される新機能の開発は、Microsoftの次世代ブラウザとなるEdgeを優先する形で2016年に完全に中止されました。そのため、MicrosoftがInternet Explorerの段階的な廃止を計画したのはこのタイミングからということになります。



by Christiaan Colen

その後、Microsoft 365は2021年8月18日にInternet Explorerのサポートを終了し、Microsoft Teamsも2020年11月31日にInternet Explorerのサポートを終了しました。そして、2022年6月16日にはついにWindows 10におけるInternet Explorerのサポートが終了となります。

EdgeのプログラムマネージャーであるSean Lyndersay氏は、「Windows 10でのInternet Explorerの未来はMicrosoft Edgeにあります」「Microsoft EdgeはInternet Explorerよりも高速・安全な最新のブラウザエクスペリエンスを体験できるというだけでなく、重要な懸念事項である『古いレガシーウェブサイトやアプリケーションとの互換性』にも対応できます」と語っています。

Microsoft EdgeにはInternet Explorer(IE)モードが組み込まれており、これを利用することでレガシーウェブサイトやアプリケーションとの互換性を保つことが可能となっているわけです。Lyndersay氏は「IEモードによりMicrosoft Edgeはレガシーウェブサイトやアプリケーションへのアクセスを保つことができるため、Windows 10では2022年6月16日付けでInternet Explorer 11のサポートが終了することとなります」と述べました。



海外メディアのTimes Nowは「1990年代から2000年代初頭にかけて、自宅や学校、オフィスでコンピューターを利用したことがある人は、もれなくInternet Explorerの思い出を持っているはずです。世界中の何百万人という人々が、Internet Explorerを通して初めてワールドワイドウェブへ足を踏み入れました」と記しています。