日本の「竹ビジネス」先駆者、バンブーマテリアルなど3社(熊本)が特別清算 中国製設備の故障が事業に影響
放置竹林を住宅資材に加工する「竹公害」解決の地方創生ビジネスとして注目を集めていた
バンブーマテリアル(株)(TDB企業コード:684017057、資本金1000万円、熊本県玉名郡南関町下坂下4668-6、代表清算人山田浩之氏)と関係会社のバンブーフロンティア(株)(TDB企業コード:767015982、資本金1億円、同所、代表清算人津留克也氏)、バンブーエナジー(株) (TDB企業コード:291016999、資本金1億1150万円、同所、代表清算人岡田久幸氏)など3社は、3月28日に熊本地裁玉名支部より特別清算開始命令を受けた。しかしその後、導入した中国製設備の故障が頻発し、製造開始時期に大幅な遅れが発生。当初予定していた2020年の年売上高約30億円に対して、2020年3月期の年売上高は約4600万円にとどまり、開発費用が先行していたことで営業損益段階からの赤字が続き、同年同期末から債務超過状態に陥っていた。
その間、設備の一部を日本製に交換するなどして、本格稼働に向けた準備を急ピッチで進めていたが、納入に必要となる日本産業企画(JIS)の認証取得の遅れから本格的な生産に至らず、営業収益を確保できなかった。地元企業からの借り入れでしのいでいたものの、先行きの見通しが立たず、2021年11月には株主総会の決議により解散していた。
なお、関係会社のバンブーフロンティア(株)とバンブーエナジー(株)も同様の措置となった。
負債はバンブーマテリアル(株)が約28億9100万円(2021年3月期末時点)、バンブーフロンティア(株)が約7億4200万円(2019年3月期末時点)、バンブーエナジー(株)が約14億5200万円(2019年3月期末時点)、3社合計で約50億8500万円。