クリス・ロックに平手打ちを食らわせたウィル・スミス
 - Myung Chun / Los Angeles Times via Getty Images

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 人気コメディアン、クリス・ロックの弟で俳優のケニー・ロックが、米アカデミー賞授賞式(現地時間3月27日)で兄を平手打ちした俳優ウィル・スミスの謝罪を認めないと、The Los Angeles Times のインタビューで明かした。

 授賞式にプレゼンターとして登場したロックは、脱毛症を患っているスミスの妻ジェイダ・ピンケット=スミスの髪型をネタに、「(軍人で丸刈りのヒロインが登場する)『G.I ジェーン』の続編が楽しみだよ」というジョークを披露。妻を侮辱されたスミスは、ステージ上のロックをビンタし、座席に戻ると彼に放送禁止用語を浴びせた。

 平手打ちの映像を見た兄ケニーは、アカデミーによる“やらせ演出”だと思い込んでいたそうで、スミスが放送禁止用語を放った瞬間に“事件”だと気づいたという。「あの映像は私を何度も苦しめる。愛する家族の一人が暴力を振るわれたのに、自分たちは何もすることができないからだ。兄は彼(スミス)にとって脅威ではなかった。彼が授賞式を見守る何百万人の前で兄をけなした」

 スミスは授賞式後、Instagramを更新し「私が間違っていた」とロックに謝罪した。スミスが発表した謝罪文について、ケニーは「私は彼の謝罪を認めない。誠意が感じられないから」とバッサリ。「きっと、彼の広報担当か仕事仲間が助言して書かせたものだ」と厳しい口調で語っている。

 現地時間30日、スミスは自ら映画芸術科学アカデミーからの退会を表明。「いかなる結果も全面的に受け入れる」と改めて謝罪している。平手打ち騒動は映画製作にも影響を与えており、スミス主演のNetflix映画『ファスト・アンド・ルーズ(原題) / Fast and Loose』が製作棚上げになったと The Hollywood Reporter が報じている。(編集部・倉本拓弥)