コロナで客足戻らず、豪雨被害が追い打ち 大分・天ヶ瀬温泉の観光ホテル「みるき−すぱサンビレッヂ」運営会社が破産
「令和2年7月豪雨」による玖珠川の氾濫で、源泉温度が低下するなどの被害を受けた
(株)山一観光(TDB企業コード:830124038、資本金1000万円、大分県日田市天瀬町赤岩108-1、登記面=大分県日田市天瀬町桜竹534-2、代表藤原茂敏氏)は2月25日に大分地裁日田支部へ自己破産を申請し、3月1日に同支部同地裁より破産手続き開始決定を受けた。申請代理人は柿木大弁護士(大分県日田市田島2-1-20、弁護士法人おおいた市民総合法律事務所日田事務所、電話0973-25-5445)。
しかし、増改築などの設備投資に伴い多額の有利子負債を抱えていたことで、債務超過状態が続いていた。2020年に入り以降は新型コロナウイルスの影響で利用客が低迷。4月中旬に「緊急事態宣言」が発出されたこともあってホテルは休館を余儀なくされ、同年4月期の年収入高は約2億1700万円までに落ち込んでいた。5月に同宣言は解除されたが、7月に「令和2年7月豪雨」が発生。玖珠川の氾濫や温泉温度の低下などで厳しい状況が続いていたなか、2021年以降も新型コロナの影響が続き、同年4月期の年収入高は約7000万円にダウン。営業損益段階からの赤字を余儀なくされ、債務超過額は拡大していた。
その後、新型コロナ関連融資などでしのいでいたものの、先行きの見通しが立たないことから事業継続を断念、今回の措置となった。
負債は約23億1200万円。