ベルベ店舗(横浜市、11月8日夜撮影)

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神奈川県を中心に東京都、静岡県に計28店舗を展開していた

(株)ベルベ(TDB企業コード:200516881、資本金1200万円、神奈川県大和市大和東3-13-3、代表石川民夫氏)は、11月8日に事業を停止し、事後処理を佐藤孝一弁護士(東京都港区赤坂7-11-10、佐藤孝一法律事務所、電話03-3585-2206)ほかに一任した。

 当社は、1973年(昭和48年)3月に個人創業、76年(昭和51年)4月に法人改組したパン・洋菓子の製造販売業者。「ベルベ」の名称で、路面店や商業施設、駅ビル、高速道路SAに店舗を構え、神奈川県を中心に東京都、静岡県に計28店舗を展開していた。

 創業以来、変わらない「素材・品質・味わい」へのこだわり、「手造り製法に妥協しない」をモットーとし、近隣住民から高い評価を得ていた。近年は健康・天然酵母にこだわった商品開発に取り組み、積極的な出店攻勢から2020年6月期の年売上高は約25億6000万円を計上するなど、県内トップクラスの売り上げとなっていた。

 しかし、新型コロナウイルス感染拡大により、主に商業施設や駅ビル内の店舗が休業、営業時間の短縮を余儀なくされ、売り上げが大きく減少。人件費や賃料などの固定費負担も重く、収益悪化が続いていた。この間、資金繰りがタイトになり、近時の材料価格高騰も追い打ちとなっていたうえ、ここに来て過去の決算内容に対する疑義も生じるなか、11月8日をもって全店舗の営業を終了していた。

 負債は2020年6月期末時点で約10億7711万円だが、その後に変動している可能性あり。