20日に“最年少”上場した岡村陽久アドウェイズ社長(撮影:佐谷恭)

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インターネットのアフィリエイト広告仲介サイトを運営するアドウェイズ<2489>が20日、東証マザーズに上場した。同社の岡村陽久社長は1980年4月生まれの26歳2カ月で、上場時の社長年齢の最年少記録を更新した。

 岡村社長は中学卒業後の4年間、訪問販売の仕事を経験した。2000年に最年少で上場したサイバーエージェント<4751>の藤田晋社長のことを知り、同社に入社して修行しようと考えたが、面接前に不採用になり、すぐに起業することを考えたという。「事業を始めたときから、株式公開を思わなかった日は一日もない」と話す岡村社長は、26歳10カ月で上場を果たした藤田社長を8カ月上回った。

 初日の取引開始10分後に立花証券による誤発注があり、公募価格140万円を7万円(5%)上回る、147万円で初値がついた。岡村社長は「遺憾。当社株式が正当に評価していただけることを願っている」と話した。今後の対応については、関係各位と協議していくとした。

 ライブドア事件の影響で若い経営者に対する見方が厳しくなっているのでは、との記者からの質問に、岡村社長は「同様に世間に迷惑をかけるようなことをすれば、若い経営者の芽をつぶすことになる。そんなことがないよう、気を引き締めていく」と答えた。また、学歴が中学卒業であることについて、「今の時代に学歴は関係ない。学歴がないから駄目だと思っている人はいると思う。岡村がやれたんだから自分もできると思ってほしい。信念に勝るものはない」と話した。

 アドウェイズの06年3月期連結決算で、売上高は前の期比2.5倍の34億9900万円、経常利益は同4.6倍の4億6500万円、純利益は同5.2倍の2億8700万円だった。今期の業績予想は、売上高が前期比約2倍の70億6400万円、経常利益が29.7%増の6億300万円、純利益が23.3%増の3億5400万円をそれぞれ見込んでいる。同社は現在、モバイルアフィリエイトで国内トップだが、「来期までにはインターネットアフィリエイトを含めて国内トップを取り、3−5年以内にアジアで首位を目指し、将来的にはアフィリエイトで世界ナンバーワンになる」(岡村社長)という。【了】