中国では最近でこそ反腐敗運動で「汚職」に厳しい姿勢を示すようになったが、いまだに贈収賄などの腐敗は深刻な問題だと言える。これと比べると「日本はクリーン」に感じるようだ。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国では最近でこそ反腐敗運動で「汚職」に厳しい姿勢を示すようになったが、いまだに贈収賄などの腐敗は深刻な問題だと言える。これと比べると「日本はクリーン」に感じるようだ。中国の動画サイト・西瓜視頻は「日本の政治家の汚職は深刻なのか」と題して、日本がいかに清廉であるかを強調する動画を配信した。

 投稿者の中国人男性は、日本を「アジア一清廉な国」として紹介している。公務員や政治家など、公職にある人が権限を乱用できないような仕組みになっていると伝えている。その理由の1つは「罰則が厳しいから」で、わずか金額を着服しただけで仕事を失った公務員もいるとその厳しさを伝えた。

 また、政治家に関しても、日本には資産公開制度があると紹介。国民に資産が公開され国民による監視があるので腐敗を防ぐことができているとした。しかも、政治家たちの資産は驚くほど少なく、「小さな民間企業の社長よりも少ないケースもあるほどだ」とクリーンさを強調している。

 日本でも汚職がないわけではなく、今なお贈収賄事件は起きているが、腐敗にうんざりしている中国人にしてみれば、日本は十分に「クリーン」なようだ。確かに中国では汚職などの腐敗が今も深刻だと言われる。政治家ではないが、国有企業の幹部が200億円を超える収賄で起訴されるなど、汚職の金額も桁違いであるケースも多い。

 多くの人が、動画に対して「これこそ先進国」、「日本の強さには理由があった」、「日本人は幸せだ」といった称賛のコメントを残し、感嘆している。また、「教師や医師の地位が高く、知識層を大切にしている」ことや、「収入格差が小さい」との指摘も見られた。

 中国も公的には汚職が禁じられ、取り締まりも行われているが、それでもなかなか汚職や賄賂はなくなっていないと言われる。これだけ日本への称賛と羨望のコメントが集まるということ自体、この問題の根の深さを示していると言えそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)