サンドウィッチ・ケントの街並み(写真:Steve Vidler/アフロ)

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民泊仲介サービス「Airbnb」には、世界中に600万件(昨年2月時点)を超える物件が登録されている。魅力も様々で、それぞれにホストが宿泊の際の条件を挙げているが、「退去時の簡単な清掃」や「禁煙」といったものがほとんどだ。しかし、英国のあるコテージに掲げられた禁止事項が非常に差別的だとして炎上し、Airbnbから物件登録が削除されてしまった。Mirror Onlineなどが報じている。

かつてサンドウィッチ伯爵の領地だったイングランド・サンドウィッチ。歴史ある街に位置する一泊199ポンド(約28,000円)のコテージには、「1人あたりの最大重量が100kgのため、摂食障害の人はお断り」という一文が添えられていた。これにボディ・ポジティヴィティ(体型の多様性を取り入れようとする運動)活動家のリンゼイ・マクグローン(22)が「差別的な肥満嫌悪」だとInstagramで抗議の声を挙げた。

苦情が殺到したためか、Airbnbは早々と物件の掲載を中止。しかし、翌日には「摂食障害」のくだりは削除されたものの、「最大重量100kg」の条件が残ったまま再掲載された。ホストは「体重に制限があるのは、オーク製の梁が非常に古いため。負荷がかかると深刻な損傷を受ける危険性がある」と説明したが、マクグローンは攻撃の手を緩めなかった。

「体重で人を区別するのは、体の大きい人を差別することになります。ホストは太っている人に近づいてもらいたくない、太っている人からお金をもらいたくない、と言っているのです。それは潜在的な肥満嫌悪から来ているのだと思います。古いオーク材のためだと言ってそれを正当化しようとしているけれど、差別的であることに変わりはありません」

その結果、Airbnbは「我々のコミュニティに差別が存在することは許されない」として当該物件を完全に削除した。